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ノーチラス号の冒険
    /2009年

 ドイツのベストセラー海洋冒険ファンタジーのシリーズ。ドイツの子供向け作品というと,なんか生真面目なイメージを持っていたのですが,なかなかのぶっとびストーリー。なんとヴェルヌの『海底二万リーグ』の続編なんです。


・マイク:主人公。ネモ船長の秘密裏の息子ダッカル王子。ネモ船長の遺産(カリブ海の地図に載っていない島とノーチラス号)相続人。唯一アスタロスと意思疎通できる。
・ベン:イギリス人の少年。口和悪く性格は強引。行動力がある。職人仕事では船内で一番器用。
・ファン:スペインの公爵の息子。冷静で明晰な考察を行う。「ドン・ファン」と呼ばれるのを嫌がる。
・クリス:イギリス人。最年少。豊富な知識と懸命な判断力。
・ハウル:宿敵ヴィンターフェルト艦長の息子。
・アンドレ:
・アルフォンス・トラウトマン:60歳を超える。元ドイツ海軍コルベット艦の元士官。ネモ船長のもとに身を投じて盟友となり、ノーチラス号の副長となる。
・グンダ・シン:インドのシク教徒の戦士。ネモ船長の元部下。マイクを「ご主人様」と呼ぶことを決してやめない。
・セレナ:アトランティス王国の最後の王女。1万年の眠りから覚める。アトランティス王国のピラミッドはクフ王のピラミッドの4倍の大きで、2匹の生きたスフィンクスが守っている。
・アスタロス:片目の黒猫でセレナの保護者。人の心が読める。

第1巻「忘れられた島」
 ネモ船長の息子(王子)が,某王国で秘密裏に育てられ,英国の寄宿舎に暮らしている。父がネモ船長であることなどまったく知らない主人公は,ネモ船長の秘密を探ろうとするドイツの某艦長らに付け狙われる。寄宿舎の仲間とともに拉致されたところ,ネモ船長の元部下シンに救出され,ヨットで秘密の火山島に向かう。

 そこには長き眠りについていたノーチラス号があり,世界大戦が迫る情勢の中で兵器として悪用されることを恐れた主人公らはいったん火山噴火でノーチラス号を自ら葬る決意をするが・・・・。

第2巻「アトランティスの少女」
 なんとノーチラス号による世界一周探検をともにしたアロナクス教授が登場する。同教授と深海潜水球を拉致したドイツの某艦長のレオポルド号は,ノーチラス号の誕生の秘密にかかわるアトランティス海底遺跡を探し出そうとする。

 ノーチラス号を操る元副長トラウトマンは木船時代の感覚のままレオポルド号に体当たりして損傷を与えようとするが,逆に損傷を受けて浮力を失い,かろうじて海山にひっかかるが,そこになんと海底ドームが存在して,そこに不思議なネコと数千年の眠りについていたと思われる美少女がいた・・・・。

第3巻「深海の人々」
 ノーチラス号が超巨大クラゲに捉まり,深海のアトランティスの世界に連れていかれる。超巨大クラゲには圧力を保ったまま深海に運ぶ能力があり,そこには昔から難破船とともに連れてこられた人々と魚人が棲み分けて暮らしていた。


 アトランティスの王女である尊大な美少女セレナは,住民を魚人との戦いに駆り立てるが,魚人たちの領域には実に恐ろしい怪物が・・・・。

第4巻「恐竜の谷」
 救難無線をキャッチしてある島に急行したノーチラス号。そこは恐竜の世界であり,しかも知性を持つ恐竜人も存在した・・・・。アトランティスの世界と同じように時空の狭間(ハザマ)的な島でのエピソード。


第5巻「海の火」
 ついに海洋大循環コンベアベルトと中央海嶺の海底火山が登場する。宿敵,レオポルド号のヴィンターフェルド艦長は息子パウルを失った悲しみと戦争を憎むあまり,気候変動を起こして戦争をやめさせようとする。大西洋中央海嶺の北部にある海底火山を大量の爆薬で噴火させ,それによって海洋大循環コンベアベルトを停止させ,それによって全ヨーロッパを寒冷化させるというものだ。


中軸谷での深海の描写が迫力満点。

第6巻「黒い同胞団」
 前作で宿敵ヴィンターフェルトのレオポルド号の爆発に巻き込まれたノーチラス号がかなり損傷。今回はその修理をアレクサンドリア港沖合の海底で余儀なくされる間,主人公らがカイロのホテルで休日を過ごす間に,新たな事件に巻き込まれる。
 カイロというからにはギザの大ピラミッドが登場。謎の女性レディ・グランダスミスと不吉な2人の従者ヤサルとハシムが主人公らを大ピラミッド内の知られざる部屋に案内。その先の洞窟には大きな湖があった。ある場所に沈んだ重要な積荷を、約2週間後の2月16日までにエジプトの地下水路を通って、大ピラミッドのこの部屋に運び込まなければならないという。
 ある場所に沈んだ積荷とは,タイタニック号に積まれたものだった・・・・。


 何万年も前、セレナの民が出現するよりも前にシリウスからやってきた宇宙船が墜落。帰還できなくなった彼らは、クフ王のピラミッドの下の洞窟で眠って救助を待つこととした。彼らを見守る人間のある一族に見守られながら。眠る異星人らは四年前の1912年、シリウスからの救助船とランデブーするためにピラミッドから持ち出され、タイタニック号に詰まれるが、救助船はタイタニック号と衝突して両方とも沈んでしまう(タイタニック号は3,650mの海底で発見されている)。
 シリウスに帰還できるのは250年ごとの特定の日のみ。
・レディ・グランダスミス:イギリス人貴族の未亡人、40才くらい。ほっそりしている。実はタイタニック号の元乗客で、彼らの保護者。
・ヤサル、ハシム、スラン:黒衣のベドウィン(ベドウィンはアラブの遊牧民族のこと)。巨漢。大いなる秘密の最後の守護者。
・黒い同胞団(アル・アハウィーヤ・アル・サウダ)

第7巻「石と化す疫病」
 ヤサルによって爆破されたはずの円盤を調べにタイタニック号の沈んでいた海底に再び戻ってきたノーチラス号。なぜかまったく損傷を受けていなかった円盤は、その翌日に姿を消す。その跡には石化した魚と凶暴化したタコが。
 石化した魚は南方向に続いており、それを追跡した先の海底に石化した貨物船が。それはドイツのスパイ船で、乗組員は石化し、航海日誌にはカリブ海の島に上陸した円盤のことが書かれていた・・・。


 その島には円盤が上陸しており、ドイツらしき軍艦や謎の黒い貨物船が。偵察しにいったマイクとシンは、意思を持たない黒い目の男たちと、石化に見舞われる原住民、さらにドイツ人航海士と称するシュテファン・ヴァイザーという男に出会う。
 円盤の追跡を始めて以来、険悪な雰囲気を強めるノーチラス号の仲間たち。アルタロスが石化しはじめ、円盤の攻撃を決意するが、発射した魚雷はなぜかノーチラス号に。
 みんなはヴァイザーに助けられ、そのヴァイザーがセリナの父だという・・・。

第8巻「灰色の監視者」
 前巻で自らの魚雷により損傷・浸水したノーチラス号。アトランティスの王でセレナの父と名乗るヴァイザー/アルゴス。なぜかノーチラス号の修理を急がせる。前巻に登場した沈没船に向かい石化した乗組員の仲間を救出するという。巨大な深海鮫を含む鮫の大群が。


 ついに鮫人間が登場。

第9巻「失われた人びとの街」


 アルゴス、タラス、ヴァルカンの3人は、巨大な海底ドーム、レムラからの脱出者だった。レムラはアトランティスの王に反逆した10万人を収容するために造られ、やはりアトランティスの王が創造した鮫人間や巨大鮫によって監視されていた。
 アトランティス王国の滅亡によって食料の供給が絶え、五百人に満たないまでに減少したのち、独力で生き残り、今は2万人が暮す。自己修復の機能があるものの設計年数をはるかに超える1万年を経過して崩壊の危機が近付いていた。

第10巻「火山の島」
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追加項目:2006より刊行中。,創元社、全12巻。11巻まで購入済み