■極限環境生物−微生物の種類

たぶん間違っている用語メモ
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2005年12月2日更新

真核生物」と「真性細菌(バクテリア)」と「古細菌(アーキア)
 生物にはいろんな分類法があるが、遺伝子解析に基づく分類法では「真核生物」と「真性細菌(バクテリア)」と「古細菌(アーキア)」とに大きく分類される。
 動物、植物など細胞に核を持つ生物を「真核生物」という。
 細胞に核を持たない生物のうち通常の環境に棲むものを「バクテリア」(真性細菌。「真正細菌」は誤記か?)、極端な環境で棲息できるものを「アーキア」(古細菌)という。細胞膜の脂質がバクテリアではエステル結合を持つのに対し、アーキアではエーテル結合を持つなど、多くの相違点がある。

=>門田さんのサイト(東京大学大学院 農学生命科学研究科 応用生命工学専攻 生物情報工学研究室 博士課程1年在学中)

 「バクテリア」と「アーキア」を合わせて「原核生物」と総称するが、両者を仲間と考えるよりは別個のものと考えた方がよい。また、原核生物をバクテリアと同意に使っている文献も時々見られ、ややこしいので、原核生物という用語は使わない方がよい。
 かつて、「アーキア」は「バクテリア」と「真核生物」の間を繋ぐものと見られたが、むしろ「アーキア」が最も始原的であるという説、「バクテリア」と「アーキア」が共生して「真核生物」が誕生したとする説など、論争を呼んでいる。

=>「好熱性細菌のアミノ酸置換解析」(遺伝子情報解析プロジェクト 冨田研究室 修士1年 山下智也。2000年度森泰吉郎記念研究振興基金報告書)

=>ゲノムネットWWWサーバー−コンピュータの中の生物を見よう(京大化学研究所バイオインフォマティクスセンターのサイト。ゲノムと遺伝子、生物学と物理学など)

=>Phycological Images筑波大学生物科学系植物系統分類学研究室

独立栄養生物」と「従属栄養生物」と「完全独立栄養生物(SLIME)
 二酸化炭素ほか無機化合物から有機化合物を合成するものが「独立栄養生物」(一次生産者)。代表的なのが有光層の植物プランクトンで、二酸化炭素と光で有機物と酸素を生成する。
 中央海嶺の堆積物が薄く有機物が乏しい場所の熱水噴出域では、熱水噴出口からまき散らされる金属硫化物等の無機化合物を栄養とし、海中の酸素、あるいは、熱水由来の硫化水素を酸化剤とする独立栄養生物がいる。シロウリガイ、チューブワームなどはこの独立栄養細菌を体内に共生させている。

 他の生物による有機化合物を栄養とし、酸素を酸化剤とする生物を「従属栄養生物」(2次生産者、プレディター)という。二酸化炭素と水を生成する。
 背弧海盆の熱水系や次の冷水湧出域生態系は、厚い堆積物中の古い有機化合物(メタン)を利用しているため、完全な独立栄養生物ではない。

 地下高温岩石内の完全独立栄養生物?:有機物も酸素もない場所で、(高温岩石と熱水が反応して生成する?)二酸化炭素ほかの無機化合物を栄養とし、水素を酸化剤とする生物(小型)らしい・・・?

熱水噴出域生物群集」と「冷水湧出域生物群集」と「鯨骨生物群集
 中央海嶺の熱水生態系は独立栄養生物(ただし海中の酸素を呼吸)であるが、冷湧水(コールドシープ)生態系の一次生産者は、有機化合物が乏しい深海で、堆積物から染み出るメタンなど古い有機化合物を栄養とし、堆積物中の貧酸素環境で生成する硫化水素を酸化剤とする(海中の酸素も利用する器用なヤツもいる)(シロウリガイなど)。

好熱菌」と「好圧菌」と「好アルカリ菌」と「好塩菌」と「好冷菌
 

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