■数値モデル/計算コード−固体地球・構造物・流体・磁気核融合・プラズマ物理

たぶん間違っている用語メモ
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2007年6月10日更新

注:アンダーラインを付したものは地球シミュレータ用にベクトル化、並列化できていることが確認できたもの。

■固体地球
SEM(SpectralーElement Method)
 全球3次元地震波伝播シミュレーション。KomatitschとTromp(2002)。マントル3次元地震波速度構造:S20RTS、地殻構造モデル:CRUST2.0、地表及び海底地形データ:ETOPO5を使用、54億格子点に分割(地表での格子間隔約2.9km)
STM(Spectral Transformation Method)/FTM(Fourier Spectral Transformation Method、フーリエスペクトル変換法)
 コアMHD乱流シミュレーション
TERRA code
 有限要素法によるマントルシミュレーション。Baumgardner、Bungeらが開発。地球表面での空間解像度30km
=>TERRANASA HPCC
 柳澤・山岸は正十二面体格子を用いて空間解像度15km、レイリー数10^8でマントルの三次元球殻計算を行っている。
インヤン格子+有限差分コード
 吉田・陰山は空間解像度22kmで三次元球殻計算を行っている。
CAMP(Crustal Activity Modelling Program)
 地殻活動予測シミュレーション・システム(Predictive Simulation System for Crustal Activities)。東大松浦らのコンソーシアムが開発。日本列島域の3次元標準構造モデル(3D Standard Plate Interface Model)に対し、準静的な粘弾性すべり応答計算コード(Viscoelastic Slip Responce code)、準静的応力蓄積モデル(Quasi-Static Techtonic Loading code)、動的破壊伝播モデル(Dynamic Rupture Propagation code)を組み込み。粘弾性すべり応答関数(Slip Responce Function)と断層構成則(Fault Construction Law)と??(Relative Plate Mortion)から地震発生サイクル(Earthquake Generation Cycle)を計算する。
FDM(Finite-Difference Method):地震波伝播シミュレーション
GeoFEM
 固体地球シミュレーション・プラットフォーム。Iizukaほか。振興調整費で地球シミュレータ用にチューンアップした超並列FEMコード。実効効率33.7%。3次元不均質(heterogeneous)粘弾性FEMモデル。日本列島のメッシュ作成にCHIKAKUソフトウェアを使用。
=>GeoFEM
HHDF model)
 モンテカルロ法に基づく亀裂性媒体中の物質輸送計算コード(Monte Carlo model for mass transport in fractured rock)。カリフォルニア大のLim
CHIKAKU
理化学研究所。地震発生メカニズムの解明と、強震動による地震波伝播予測を目的とする地球シミュレータ用の非線形有限要素法(FEM)ソフトウェアシステム。
=>CHIKAKU
SpeFEM3D
スペクトルエレメント法による3次元地震波伝播解析コード
Spem3D
地震波の伝播と強い地盤の揺れのシミュレーションコード

■構造計算
NASTRAN(NASA Structural Analysis Program)
 有名な汎用有限要素法構造解析プログラム。
ADVENTURE(ADVanced ENgineering analysis Tool for Ultra large REal world)
 汎用計算力学システム(三次元有限要素法)、1億自由度規模の大規模メッシュ。日本学術振興会未来開拓推進事業で開発。無料公開されている。
=>ADVENTURE PROJECT
ADVENTURE_Solid
 上記の構造解析モジュール。地球シミュレータで数億自由度規模の有限要素メッシュを用いた非定常非線形解析を目標とする。実効効率31.8%

■流体力学
LES(Lerge Eddy Simulation)
 高レイノルズ数乱流の直接計算コード。非定常流場でも計算可能。Dynamic SmagorinskyモデルをSGS(Sub Grid Scale)モデルに適用。ロケットエンジンのノズル横力、ターボポンプ内過大圧力振動、燃焼振動を再現可能。
FrontFlow/blue ver.5.2
 有限要素法を用いた流体ソルバー。東大生研革新的シミュレーション研究センターが開発。運動方程式計算にCrank Nicoloson法を、圧力方程式の計算にFractional Step法を、サブグリッドスケールモデルにDynamic Smagorinsky Modelを使用。
TOUGH2-MP
 多相流体シミュレータ
RANS(Reynolds Averaged Navier-Stokes Simulation)
 時間平均的流場用らしい。
=>Wikipedia
DES
 Detached-Eddy Simulation
TUMMAC(Tokyo University Modified Marker-And-Cell)
 IV:3次元船体造波計算コード、V:2次元砕波シミュレーションコード、VI:多相流と3次元砕波を取り扱うことのできるコード。有限差分法
WISDAM-VI
 波と粘性を同時に扱う。
・NEPTUNEコード
 Navier-Stokes方程式に擬似圧縮性を導入し、有限体積法で離散化。直進及び斜航状態での船体・プロペラ・舵の相互干渉を考慮した流場計算。
ELBM3D
 粘性流体の乱流計算コード。Lattice-Boltzmann methods (LBM)を使用。
DNS/DEM coupling simulation(Direct Numerical Simulation/ Discrete Element Method)
 内部構造をもつ複雑多相系の粒子モデル。粒子に基づく離散モデルDEMと粒子−連続体カップリングモデル。血流(流体と柔らかい赤血球)、気流のある場における微粒子運動、地盤・岩盤・プレート運動
AFD2:AUSM-DVスキ−ムをベースにした圧縮性流体力学コード
TPFIT(Two-Phase Flow analysis code)
 2相流体解析コード。Yoshidaほか
CIP
 マルチモーメント有限体積法による流体ソルバー
CIP-CUP法(Constrained Interpolation Profile-Combined Unified Procedure)
 水・空気・固体を多相流問題として同時に解き、それぞれの境界面の追跡は移流項計算に起因する数値拡散が非常に少なくでき、かつ圧力に関するポアソン方程式を逐次解いていく。
SPH法 (Smoothed Particle Hydrodynamics)

MPS法 (Moving Particle Semi-implicit)
 半陰的なアルゴリズムによって非圧縮流れを扱う。
SPEEDI(System for Prediction of Environmental Emergency Dose Information)
 原子力施設の事故時に放出された放射能が各地に到達するまでの動きを時々刻々予測する。原子力研究開発機構が開発。その世界版がWSPEEDI(Wouldwide SPEEDI)
FLUENT
 ANSYS, Inc.の市販の熱流体解析ソフト。翼回りの空気流、炉の中の燃焼、ガラス製造の泡、血流、半導体製造、クリーンルーム設計、廃水処理プラントなど。
=>FLUENT日本サイト
Phoenics
 CHAM社の市販の構造格子3次元熱流体解析ソフト。
=>Phoenics
STREAM/SCRYU/Tetra
 CRADLE社の市販の構造格子系と非構造格子系の三次元熱流体解析ソフト。
=>CRADLE
FLOW-3D
 Flow Science Inc.の市販ソフト。有限差分法。
FEMLAB(国内名称:COMSOL
 COMSOL, Inc.の市販ソフト。偏微分方程式で表現可能なあらゆる物理プロセスのモデリングとシミュレーションを行う。
=>COMSOL
CFX
 ANSYS, Inc.の市販ソフト。
CFD2000
 Adaptive researchの市販ソフト。マルチフィジクス解析ソフト。
CFD-ACE+
 CFD Research Corporationの市販ソフト。
=>CFD-ACE+
STAR-CD
 CD-adapcoの市販の有限体積法非構造メッシュの熱流体解析ソフト。
StarCCM+
 COMETは2002年頃からアップデートされておらず、その機能はStarCCM+に移行中とのこと。
ISIS
 Ecole Centrale de Nantes(ナント工科大学)のVisonneau研究室で開発中のCFDコード。NUMECA社の非構造格子ベースのCFDコード”FINE/MARINE”として市販。
COMET
 
openFOAM
 オープンソース化されたCFDコード。
=>http://www.opencfd.co.uk/openfoam/
FreSCoコード
 EUプロジェクト。船尾伴流の推定精度の改良を要す。

(参考)市販数値流体力学 (CFD) シミュレータ

■磁気核融合・プラズマ物理
EPIC3D(Extended Particle based Integrated Code)
 プラズマ粒子シミュレーション。高パワーレーザーと炭素固体との相互作用、チェレンコフ放射とプラズマ波乱流。
LBMHD3D(Lattice Boltzmann Methods・・・・・ )
 格子ボルツマン手法を応用した磁気流体力学コード。実効性能68%。米NERSCとESCが共同研究中。
CANS(Coordinated Astronomical Numerical Software)
 電磁流体力学コード
GTC(Gyrokinetic Toroidal Code)
 磁気核融合コード。磁気閉じこめ型核融合炉シミュレーション。PIC、ジャイロ平均プラソフ方程式、ポアッソン方程式、粒子モデル。米NERSCとESCが共同研究中。
GES(Geospace Environment Simulator)
 宇宙環境シミュレータ
3D EM-PIC simulation code(Particle-In-Cell simulation code)
 領域分割型3次元電磁粒子シミュレーションコード。並列化効率99.75%。3次元電磁気シミュレーションコード3D MHD modelの並列化効率99.8978%。GES(Geospace Environment Simulator)に組み込む。
IMPACT-3D(IMPlosion Analysis Code with TVD scvheme)
 3次元プラズマシミュレーションコード。実効効率45%を達成。2002年にゴードン・ベル実行性能部門言語賞を受賞。
IMPACT-T(Integrated Map and Particle Accelerator Trackin-Time)
 光電陰極とRF直線加速装置の研究用の3次元準静的なビーム力学計算コード。
GT3D
 トロコイダル配列におけるPIC手法に基づくグローバル粒子コード。ジャイロ運動理論モデルに基づくトカマクプラズマを対象とした乱流輸送コード。ベクトル化率99.75%、実効効率25%
G3DME
 高精度フーリエ粒子手法に基づく準グローバル粒子コード。ベクトル化率99.67%、実効効率54%
JMH3D
 トロコイダル配列3次元有限差分コード。トカマクプラズマを対象とした圧縮性の一流体モデルに基づく非線形MHDコード。ベクトル化率99.64%、実効効率50%
EM3DEB
 相対論的電磁モデルに基づくPIC手法によるスラブ配位粒子コード。自然プラズマ・レーザープラズマを対象とした様々な原子過程や緩和過程を考慮した粒子コード。ベクトル化率97.7%、実効効率12%
PARATEC(PARAllel Total Energy Code)
 材料力学。密度汎関数法、Kohn Sham、FET、格子点法
=>PARATEC。米NERSCとESCが共同研究中。
CACTUS
 宇宙。一般相対理論、ADM-BSSN、格子点法
=>CACTUS。米NERSCとESCが共同研究中。
・MADCAP:米NERSCとESCが共同研究中。
・FVCAM:米NERSCとESCが共同研究中。


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