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2006年12月11日更新
=「数値モデル/計算コードのいろいろ」へのショートカット
=「地球シミュレータ」へのショートカット
1:640の通信はいったいどうやって実現するのだろうか? 通信ライブラリ(MPI:message passinng interface)というプログラムによって、一組のノード間でデータが相手に渡ると、送り元と送り先が次の動作は別のノードと組を作り転送する。ネズミ算式に転送先が増える事になるが、これらは不思議なことに同時動作可能という。どう組み込まれているのかは、秘中の秘だそうだ。
さて、実際の地球シミュレータではノード間のバンド幅(転送速度)を極限まで高めるため、ノードとクロスバースイッチの間をなんと128分割して転送する。1本あたり1Gビット/秒の転送レートなので、128本では物理的に128Gビット/秒(=16Gバイト/秒)となる。データ品質確保のためECC(Error Correction Code)付とした結果、ノード間の転送速度は12.3 Gバイト/秒(双方向)となる。
以上の意味合いはお分かりだろうか? つまりレーテンシを極小にするため、任意のノード間を1ホップで接続する640×640クロスバー結合とした。さらにバンド幅を大きくするため、128分割にしたという、まさに力技としかいいようのない方法で高性能を達成しているわけである。
その結果、システム全体としてどうなったかというと、データ用128本のほか制御用2本が必要なので、合計130本がそれぞれ130のクロスバー・スイッチを経由して他のノードと結合され、その結果、ケーブル総数は130本×640ノード=83,200本ということになる。
640組のノード間において、あるノードは他のノード1つにしかデータ転送できず、データを受ける相手のノードは他にデータ転送できない。このため、同時に行われるデータ転送は320組となる。その結果、ネットワーク全体としてのスループットは、12.3Gバイト/秒×320×2(双方向)=約8Tバイト/秒という、とてつもないネットワーク。
地球シミュレータは中央部を128台のデータスイッチユニットが占めるよう配置されており、全ノード間を繋ぐケーブル類は総延長2400km、総重量140tにも達している。
単段クロスバー結合可能なノード数は原理的には640以上も可能であるが、現在のシステム構成では640以上には増やせない。
伝送路は、メタリックなのでノイズが載ることを想定しており、128台のイクスチェンジャの1台が故障しても大丈夫な設計になっている。
実際、当時としてはどの程度の製品が存在したのだろうか。ネットで検索すると、2002年の「PRIMEPOWER HPC2500」の双方向16Gバイト/秒があり、これは地球シミュレータの(128本束ねた)物理上の転送速度と同じ。
ETHERなどシリアル伝送では、10Gビット/秒が最高なので16Gバイト/秒を達成するに13本束ねている。地球シミュレータの128本に比べたらずいぶん少ないのだが、とんでもなく高いものにつくらしい。しかも、計算はノード内で電気で行われる訳だから電気・光間の変換が伴う。これに要する時間は、電気のみに比べ純増となってレーテンシが増大する。このため、地球シミュレータの開発当時としては光インターコネクトを採用できなかったわけである。
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このカオスのせいで、異常な猛暑や寒波の原因とされるブロッキング現象の予測は困難との研究結果もある。
海洋については大気のようなカオスは現れにくい。したがって大気海洋結合モデルで計算すると年内変動には当たり外れはあっても、数年〜数十年というトレンドとしてはそれなりの予測が可能という考えがある。あるいは遥かに長期の予測を行えば海洋でもカオスが起こるのかもしれない。
=>海と気候の用語集(見延庄士郎さんのサイトより)【相互リンク】