ももねこさんの web site に、ハインラインは赤毛の美女が好きとあった。本当だろうか？
ざっと探しただけでも、「人形つかい」のメアリ、「栄光の道」のアスター、「月は無慈悲な夜の女王」、「宇宙の呼び声」のヘイゼル・ストーン、ラザルスの母モーリンの４人が見つかった。かなり重要な役どころであり、どうやら、この仮説は本当っぽいが、他にもいるかな？
「異星の客」のジュバルＥ．ハーショーの３人の秘書は金髪のアン、赤毛のミリアム、黒髪のドーカスと平等である。が、「ウロボロス・サークル」の後半になると、レイズとロー、「獣の数字」のディーティー、リビイ・・・と、ぞろぞろ赤毛が登場。赤毛でないのが誰かが分からないぐらいだ。
ほかにも、「夢魔計画」で千里眼の能力を持つジェインとジョアンの双子の赤毛美人が登場。「宇宙に旅立つ時」のヴィッキーもニンジン色だ。「ガニメデの少年」に登場するよき隣人、シュルツ家の父親と長女グレーツェンも赤毛。
ハインラインに登場するヒロインたちは、いずれも、精神的に自立しており、かつ、パートナーの能力を引き出すことに長けていて、職場で上司か部下に持てば１００人力というタイプです。なんでこんなとんでもない女性像を持ったのか、不思議だったんですが、「デリラと宇宙野郎たち」（ハヤカワ、未来史１）のデーモン・ナイトの序文を読んで、疑問が氷解しました。
ハインラインの赤毛の妻ジニーが、これはもう凄い人なんですね。化学者、生化学者、航空機の検査技師、実験的園芸家、数々のスポーツに長け、８カ国語を話す・・・。
このジニーさんについては、「宇宙に旅立つ時」のあとがきで、訳者酒匂真理子さんがハインライン夫妻に会った時のことを書いていて、「みごとな金髪の持ち主」となっている。これは新たな謎が・・・。