■ハインラインとは誰?

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2006年4月15日更新

 SF作家で有名なのは、古典では「海底二万マイル」のジュール・ヴェルヌ、「タイムマシン」のH.G.ウェルズですが、戦後では、「ミクロの決死圏」のアシモフ、「2001年宇宙の旅」のアーサーC.クラーク、そして、ロバートA.ハインラインの3人が代表的存在です。

 昔、東京に出てすぐの頃に合コンした時、相手が女の子にしては珍しくSFが好きだという。誰が好きかと聞いたら,ハインラインの「夏への扉」が大好きだと。

 その時、なんと、僕もそれを読んでる最中で,僕のポケットの中に「夏への扉」が入ってたのです。

 少女マンガかトレンディ・ドラマなら,その運命の出会い以降、2人の関係がどんどん深まっていくはずだったんですが、残念ながら、その時にはすでに私は学生結婚してしまっていたので、この子との運命の出会いは、それっきりとなってしまったのでした。


夏への扉(by ねこっこ)
 それはともかく、戦後御三家の中では、女性ファンの多さではハインラインは突出しているでしょう。科学的アイデアの斬新さではそれぞれ負けず劣らずですが、とにかくストーリー展開のうまさ、人間描写、社会描写の深さでは文句なしにハインラインです。

 そのハインラインの魅力はどこにあるかといえば、


・登場人物が実に魅力に溢れていて、ストーリーの面白さも抜群。泣かせるのがうまい。
・今の社会の人々が縛られている常識、固定概念に囚われることなく、その中で貫き通すべき強烈なメッセージを持っている.
・未来予測という外挿が科学技術だけでなく、社会,経済,宗教などあらゆる背景にも及んでおり,その社会が本当に実在するかのようなリアリティを持っている。

といったところでしょうか。

1907年 誕生
1925年 アナポリスのNaval Academyに入学
1929年 卒業、三等海尉として空母レキシントンに乗り込み、最初の結婚、すぐに離婚
1932年 Leslyn MacDonald(3才年下)と再婚。元女優でとてもきれいな人で、賢くて才能に溢れた人だったそうだ。同年、レイシントンから駆逐艦ローパーに異動して船酔いに苦しむ?
1933年 結核に感染
1934年 退役(lieutenant, junior grade)
1947年 Leslynと離婚(Leslynのアルコール癖も一因?)
1948年 Virginia Doris Gerstenfeld - "Ginny" -(元海軍中佐、9才年下)と結婚
 私もとうとうこの4/1で50才になったんですが、この世代が子供の頃は少年少女空想科学全集みたいなのが何種類か出版されていて、学校の図書室や地域の図書館で子供向けSFが手軽に読めました。まだ科学技術=夢であった時代です。

児童向け抄訳されたハインライン作品
児童書タイトル出展全訳タイトル
『赤い惑星の少年』講談社の世界の科学名作6/少年少女世界科学冒険全集7/少年少女世界科学名作全集9、塩谷太郎抄訳「レッド・プラネット」
『宇宙戦争』講談社の世界の科学名作10/少年少女世界科学冒険全集25、塩谷太郎抄訳「栄光の星のもとに」
『未来への旅』講談社の世界の科学名作13、福島正実抄訳「夏への扉)
『のろわれた宇宙船』偕成社のSF名作シリーズ6,矢野徹抄訳「宇宙の孤児」
『さまよえる都市宇宙船』少年少女世界SF文学全集、福島正実抄訳同上
『超人部隊』岩崎書店のSF世界の名作4「深淵」
『超能力部隊』SFこども図書館4、矢野徹抄訳同上
『ノヴァ爆発の恐怖』あかね書房の少年少女世界推理文学全集19、内田庶抄訳同上
『宇宙怪獣ラモックス』岩崎書店の少年少女SFシリーズ/SF少年文庫11/SFロマン文庫11、福島正実抄訳 「ラモックス(ザ・スタービースト)」
『宇宙兄弟のひみつ』岩崎書店の少年少女宇宙科学冒険全集2、片方善治抄訳「宇宙(そら)に旅立つ時」
『大宇宙の少年』講談社の世界の名作図書館、福島正実抄訳「スターファイター」
『宇宙船ガリレオ号』講談社の少年少女世界科学冒険全集1、塩谷太郎抄訳/少年少女世界科学名作全集4、白木茂抄訳「宇宙船ガリレオ号」
『タイタンの妖怪』集英社のジュニア版世界のSF6、中尾明抄訳「人形つかい」
『月を売った男』岩崎書店の少年少女SFアポロシリーズ5 、内田庶抄訳「月を売った男」
『地球脱出』ハヤカワSFシリーズ、矢野徹訳「メトセラの子ら」
「次元旅行」岩崎書店のSFロマン文庫14、内田庶抄訳?「時を超えて」
「はてしない看視」岩崎書店の少年少女SFアポロシリーズ8、福島正実抄訳?「果てしなき看視」
「月のまいご」岩崎書店の少年少女SFアポロシリーズ8、福島正実抄訳?「黒い穴」
「ふるさと」岩崎書店の少年少女SFアポロシリーズ8、福島正実抄訳?「故郷」

 結構多いでしょう? 50代の皆さんはハインラインと知らずに読んでた作品が多いのでは。もともと原作自体がジュヴィナイルものとして書かれているんで抄訳しやすかったのかも。

=>ジュニア版SF&ミステリー全集刊行リスト
=>空想少年
=>翻訳作品集成

ハインライン作品で最も有名なのは「夏への扉」。SF全体の中でも最も有名かも。
NHKの朝の連続ドラマにもこの本が登場したぐらい。