これまではダイオウイカ(Giant squid)が最も大きいイカと信じていましたが、どうやら間違いだったようです。南極の深海にはダイオウイカよりも大きいイカが生息しているようです。そのイカは1925年にマッコウクジラの胃から発見されていましたが、最近水深2,000〜2,200mの底引き網から捕獲された個体を調べた結果、成長するとダイオウイカのサイズを超えることが判明したものです。
研究者達はこの巨大なイカを“colossal squid”(ダイオウホウズキイカ)と呼ぶことにしたそうです。 マッコウクジラは15m、ダイオウイカは18m、巨大イカはそれ以上?20mもあるのでしょうか?
巨大イカである Mesonychoteuthis hamiltoni は1925年に登録されていました。しかし、長い間、大きくなるイカとの認識はありませんでした。第5番目の標本はマッコウクジラの胃の中から見つかり、第6番目の標本は南極の深海、水深2,000〜2,200mで底引き網により捕獲されました。これらの標本を詳しく検討した結果、これまでダイオウイカよりも更に大きくなることが判りました。
このイカは大型のイカで、ダイオウイカの口よりも大きな口を持っている、目が大きい、触腕にはユニークな回転する大きなツメを持っている等の特徴があります。ロス海で過去数週に捕まえられた標本は、外套長は2.5mもあり、これまで見たどのダイオウイカの外套長(2m 最大でも2.25m)よりも大きく、更にこの標本がまだ未熟であり、成長時の半分から2/3の大きさと思われます。すなわち外套長は4mほどに成長します。
大型イカの研究者は Mesonychoteuthis hamiltoni を「巨大イカ“colossal squid”」と呼んでいます。標本は潜水船サイズの大きさです。そしてこの巨大イカは性格も攻撃的で大きな口と触腕の鋭いツメで大きな魚を捕らえているようです。このようなことからマッコウクジラもきっとダイオウイカ以上に緊張して攻撃し、戦って、ある時には逃げられ、ある時には捕まえて餌にしているのでしょう。
出典:Super squid surfaces in Antarctic By Kim Griggs