ジュール・ヴェルヌの予言

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2005年3月15日更新

 ヴェルヌは自分の作品中でさまざまな技術予測を行っているが、どれがヴェルヌ自身の予測なのかが 1)”Zvi Har’El’s Jules Verne Collection”という海外サイトの中のQ&Aに載っている。これにSynaさん、Kaolさん、西村屋の意見を加えたのが以下の表である。

気球で長距離旅行気球に乗って五週間」, 「神秘の島」, 「征服者ロビュール」, 「彗星に乗って」 1) 100マイルの気球旅行は行われていた。
ヘリコプター「征服者ロビュール」 1) 執筆前に、ヴェルヌはヘリコプターの模型を作ったPonton d'Amecourtに会っていた。
羽ばたき飛行機「世界の支配者」 1)
超長距離の大砲「インド王妃の遺産」, 「月世界旅行」 1)
人工衛星「インド王妃の遺産」 1)
月有人探査月世界旅行」, 「月世界一周」 1) Murtagh McDermott (1728)、Achilles Eyraud(1865)が月有人探査を書いていた。
惑星間旅行彗星に乗って」 1) Cyrano de Bergeracがロケットによる宇宙旅行を書いていた。
沈んだ財宝の調査海底2万リーグ」 1)
アクアラング海底2万リーグ」 1)
潜水艦海底2万リーグ」執筆前、すでに潜水艦が存在していた。18世紀末、英発明家ロバート・フルトンがパリでノーチラス (ヴェルヌ作品と同名)を建造していた。  1)
海洋観測世界一周航海「海底2万リーグ」。マゼラン号航海は領土の探索、ビーグル号航海は島嶼の生態系調査(進化論の基礎となった)、海洋観測を主眼とするチャレンジャー号航海は「海底2万リーグ」執筆の4年後。(by 西村屋)
浮体式人工島ブロックの洋上接合「動く人工島」。メガフロートはこの洋上接合技術で組み立てられた。(by 西村屋)
映像電話/Visiophone「西暦2889年」 1)
テレビヴェルヌ作品には近代的テレビの描写に近いものはなかった。 1)
映画La Stilla (「カルパチアの城」)の画像は動くものではない。 1)
北極の発見ハテラス船長の冒険」 1)
南極の発見海底2万リーグ」 1)
ナイル川源流の発見気球に乗って五週間」 1)
電気機関海底2万リーグ」, 「動く人工島」, 「征服者ロビュール」, 「アドリア海の復讐」, 「世界の支配者」 1) Michael Faradayが1821年に発明している。
戦車「蒸気の家」 1)
自動車歴史的にはNicolas Cugnotが最初の自動車を1769年に製作したとしている。 1)
ヒトとサルのミッシングリンク「空中の村」 1)
極域大地の肥沃化ハテラス船長の冒険」, 「地軸変更計画」 1)
アドルフ・ヒットラーの生涯「インド王妃の遺産」 1)
水素エネルギー社会神秘の島」に石炭が枯渇したあとは水を水素と酸素に分解してエネルギーを得るだろうという記述がある。(by Synaさん)
原爆"fulgurateur Roch"は非常に強力な爆発だが、原爆という手段ではなかった. ディズニー映画版「海底2万マイル」以来、人々はヴェルヌが原爆を予言したと誤解するようになった。  1)
コンピュータヴェルヌ作品にはコンピュータを予言するものはなかった。全てのメインフレーム機とパソコンは2進法のフォン・ノイマン機械から由来する.  1)
インターネット「動く人工島」でヴェルヌ浮遊島と米国東海岸を結ぶワイヤーを書いているが, これは普通の電話線.  1)
ファックス「二十世紀のパリ」執筆前にファックスが存在した. スコットランドの発明家Alexander Bainがファックスを開発した。遡ること1843年、彼の創作に対し特許が認められている。Bainのオリジナル概念はいまだ近代的ファックスの基礎となっている. 1)
20世紀のオフィスワーク「二十世紀のパリ」に描かれる電気照明や、高架鉄道、コンピューターらしきものに向かって単純作業に没頭する労働者など、見事なまでに20世紀を予言している。(by Synaさん)
地球内部の水の存在と火山活動との関連地底旅行」。ちょっと強引かも(by 西村屋)


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