第2部:ナゾのムウ潜団編
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第二次世界大戦中、1943年10月8日、イースター島の南20海里、天才的な艦長ジャック・レッド大佐の米ガトー級潜水艦「コッド・フィッシュ号」(幻の魚、401)は、日本の輸送船と駆逐艦を撃沈。補給のため帰路に就いたところ、日本海軍機の爆弾攻撃で浸水し浮上不能となる。安全深度(深度計は120mまで)を越えて全員が気を失うが、気が付くと不思議な海に浮上していた。
それから20余年が経過。707一世改(艦長:速水一佐、副長:滝三佐)の最後の航海として、水早健次、日下五郎、海野千太の3人を含む練習生たちのジュニア操縦訓練のためイースター島周辺に到着。そこで「401、コッド・フィッシュ号」と表示された真新しい信号筒を回収。中には暗号文が入っていた。707は水深70mまで潜航し、ジュニアの発進・水中操作の最終訓練に入る。
発進した健次と千太は、安全深度(800m?、深度計は1400mまである)を越え、艦長らの反対を無視して1100mを越えるが、船殻のきしむ音に諦めて水深800mに戻る。そこで謎のガトー型潜水艦に遭遇。スコープにはなんと401(コッド・フィッシュ号)の艦番が。は707の後方を通り過ぎて浮上。707もジュニアを呼び戻して浮上する。
速水艦長と3人の乗組員がゴムボートで401に向かう。その直後、暗号がなんと707を撃沈するというレッド艦長の宣告だったことが解読された。呼び戻そうとする滝副長らの信号灯に気付かず401に乗り込んだ艦長たちは、真新しい船体に気付く。甲板のわずかな膨らみに気付いた艦長の制止も間に合わず、ハッチを開いた部下は噴出する圧縮空気に吹き飛ばされる。水圧で潰れなかったのは艦内の気圧のせいだったのだ。
艦内に入った艦長らに、副長らの小銃の合図も届かない。艦内はきれいに整備されており、その時、エンジンが始動。船外に出る艦長らはいつのまにか401の艦首が707に向いていることに気付く。慌てて707に戻る艦長らのゴムボートの下を、401の発射した魚雷が707に向かう。気付いた滝副長が前進を命ずるも魚雷は命中。707は真っ二つになって沈没を始める。
五郎に次いで健次も707の背のジュニアに乗り組むが、健次のジュニアの固縛装置が故障して発進できず、707に繋がったまま1400mを越える。意識を失った健次は、気付くと20余年前の401と同様に、不思議な海に浮かんでいた。
そこに401が浮上。また武装ホバークラフト(X-5)もやってきて健次を収容するが、健次は麻酔銃で撃たれる。
707の沈没現場では、米フリゲート「DEEK」(F4)が到着し、漂流中の速水艦長らを収容。ジュニアの燃料が切れる30分が経過し、健次と五郎を諦めて現場を離れる。
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*1:うずしお、SS-707(707一世)、速水艦長、南郷副長、建造後20年以上、あだ名はドンガメ、水上速力21ノット、水中速力10ノット。安全深度120m、5インチ砲を搭載。三船二尉(のちに副長)、山川三曹(備品調達係)、山田野一水(炊事係、砲手、死亡)、轟一水、水田一曹(死亡)
*2:707一世改。水中速力27ノット、安全深度120m、5インチ砲とスキップ・ジャックを搭載。船首にタツノオトシゴのマーク。
*3:怪潜(旧UC140):安全深度270m、水中速力30ノット、マウス・キッド、ランチャー(誘導弾V・8)搭載。
*4:708(船首にトビウオのマーク)、709(船首にサメのマーク)。ともに速射砲とスキップ・ジャックを搭載。
707二世(PSGに派遣、ライナー、サンダーロック、対空ロック、ホーク、SM、サウンド・ピック、ジュニア搭載)
・日本
717(南郷艦長、サンダー・ロック搭載)
727(怪物顔の船首、坊主頭の大岩艦長、ジュニア一世搭載)
737(黒潮艦長、コッド・フィッシュにやられる)
747(磯崎艦長、ジュニア、テア・ロック搭載、ブラック・ジャックにやられる)
実験艦<うしお>