■パソコンのバリアフリーを考える

 音声合成装置+スクリーン・リーダーやマウス・スティックで閲覧・操作が可能なウェブサイトは、貧弱なパソコン環境でも軽快。バリアフリー関係サイトにはパソコンの活用法についての情報がたっぷり。

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2004年9月30日更新

■DOSによるパソコン通信の利点

 私がパソコン通信電子会議室で会話を交わしている方に、音声合成装置スクリーン・リーダー(画面上のテキスト文字を読み取る常駐ソフト)に頼ってパソコンを操作されている方、それから、マウス・スティックwを口に咥えてパソコンを操作している方がおられます。
 その不自由さにかかわらずコミュニケーションができる、そんなパソコン通信って素晴らしいなって思う。

■Windowsの問題点
 スクリーン・リーダーでは、これまで DOS 用の VDMアクセス・テクノロジーのWebページ参照)が普及していました。その後、Windows 用の開発が進み、少しずつ使いやすいものへと改良されているところですが、マウスなどのポインティング・デバイスでスクリーン上のボタンをクリックしたり、ウィンドウを操作したり、という Windows では当たり前の操作を、視覚障害者はどうやって行っているのでしょうか?

Windowsで画面リーダーによりNIFTYを巡回する方法

 あるいは、1本の棒で Windows を操作する、これも、マウスを当たり前のように使っている私たちには、なかなか想像が付きません。例えば、ノートパソコンのスライド・パッドを操作できる棒を作るのは、簡単ではありません。

■キーボード操作可能なWebページ
 ノートパソコンでMS-DOSに慣れ親しんできた私にとって、Windows 時代になっても、キーボードだけで容易に操作できる環境が手放せません。これは、ある面では、視覚障害者や一本足打法に頼るユーザーとも共通する部分があるように思えました。

 そんな趣旨から、このWebページも、キーボードだけで、それも複数キーを同時に押すことなく操作できるよう、単純なものにしました。「フレーム」を使ったWebページが増えていますが、これは1本足打法による操作はやっかいなので、ここでは使っていません。

 ただし、TABキーによるハイパーリンクは、まだ不便です。リンク先から戻った時、次のリンク先をTABキーで選ぶのに、最初からTABキーを繰り返さないといけません(IE Ver.5.5ではリンク選択位置が保持されていて便利になりました)。

(注)残念ながら NetScape 3.0ではTABキーによるリンク先の選択ができません(NetScape 7.0では可能)。

■他サイトのWebページとのリンク
 他のWebページとのリンクを選んだ場合は、当初、新たに別ブラウザを立ち上げて表示していました(HREFタグで TARGET="_blank を指定)。しかし、その場合、IBMのHomePageReaderでは支障ないようですが、フリーウェアのVoiceExplorer98ではリンク先に飛べないようです。
 そのため、TARGET="_blank の指定は全廃しました。

 これに伴い、マウス・スティックで操作する場合、他サイトのWebページにはもちろん西村屋に戻るボタンはないので、ALT(GRPH)キー、Gキー、Bキーを順に押して前のページに戻って下さい。

 なお、西村屋サイト外へのリンク先には"=>"、西村屋サイト内のリンク先には"="を付しています。西村屋サイト外へのリンク先のうち、Internet Explorer Ver.3及びNetscape Navigator Ver.3でスクリクト・エラーなどの支障が出るサイトには、"=>?"と表示しました。

■バリアフリーなWebページの奨め
 このほか、このWebページでは、旧機種でもストレスなくアクセスできるように、壁紙や画像を使っていなくて殺風景ですが、これはむしろ、西村屋にデザイン・センスが欠けるというのが本当の理由かもしれません。
 でも、こういうテキスト主体のWebページはとてもアクセスが軽快で、気持ちがいいでしょう? 貧弱なパソコン、低速の通信環境でも軽快にアクセスできるというのも、別の意味でのバリアフリーですね。

 こういう点で、話題のi−modeも注目されます。HTMLのサブセットですので、i−modeのWebページは軽快で音声読み取りにも適しているそうです。

■バリアフリーな画面色
 DOSでは背景が黒くて文字が白い。Windowsではその逆で、背景が白っぽくて文字が黒っぽいことが多いですね。ディスプレイの輝度が不充分だった時代では、背景を黒くして瞳孔を開かせることで文字を見やすくしていたわけです。例えば、欧米ではOHPに、濃紺の背景に黄色のゴシック文字の組み合わせをよく使います。

 しかし、瞳孔を開かせれば、老眼気味の人にとってはピントを合わせにくくなります。特に Windows の高解像度画面で小さなフォントを選んだ場合は、むしろ、背景を白っぽくして、文字を黒っぽくする方が見易くなります。ただし、眩し過ぎて目が疲れないように、ある程度は背景の明度・彩度を落とすように。

 Webページの中には背景を黒っぽくしたものも多く、雰囲気はよいのですが、そういうWebページでは、私には細かい文字がまったく読めません。同僚のS氏が、マウスでドラッグして画面を反転させるテクニックを教えてくれて、それで読んでる次第です。踏ん切りを付けて老眼鏡を買えばいいのですが。

 ちなみに、本サイトのオレンジ色のバーは、6の3乗=216色(ブラウザ安全色)の中の色(ffcc33)を選んでいますが、背景色の空色は、16の3乗=4096色の中の色(ddeeff)ですので、パソコンによっては不自然な色に表示されます。

■バリアフリーなフォント
 フォントによって日本語の濁点「゛」と半濁点「゜」を間違えることがよくあります。このせいでプリンストン大学とブリンストル大学を混同したりしていました。
 英文では数字の1と小文字のエル、数字のゼロと大文字のオーが紛らわしいことはよくありますね。
 98DOSではその点、よく配慮されていて間違えにくかったのですが、Windowsになって無頓着になりました。

 以下のチェック・ポイントを見て、ちゃんと識別可能なフォント及びサイズを選ぶようにしましょう。

【全角】
・l(小文字エル)とI(大文字アイ)と|(縦線、パイプ)と1(いち)
・−(ハイフォン)とー(長音)
・0(ゼロ)とO(大文字オー)
・゛(濁点)と゜(半濁点)
・。(読点)と.(ピリオド)

【半角】
・l(小文字エル)とI(大文字アイ)と|(縦線、パイプ) と1(いち)
・-(ハイフォン)とー(長音)
・0(ゼロ)とO(大文字オー)
・゙(濁点)と゚(半濁点)
・。(読点)と.(ピリオド)

■機種依存文字
 電子メールが普及し、半角カナ文字や丸数字が機種依存文字であることがかなり知られるようになりましたが、まだまだ知らず知らずのうちに機種依存文字を使っていることがあります。

=>機種依存文字


バリアフリー関係リンク先


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