■かな漢字変換NECAI(PC-9800シリーズ)

 
1999年11月5日オープン

 DOSのオンラインソフトだけでどれぐらい快適な環境が作れるかですが、MS-DOS以外は全てオンラインソフトでまかなおうとすると、ちょっと問題なのが、かな漢字変換(WindowsではIMEと言うけど、DOSではFEPと言う)です。

 オンラインソフトだけ、といっても、DOS システムだけは「NEC 製 MS-DOS 基本セット」を買うしかありません。その DOS に付属している「NECAI」がなぜか不評なんですが、なぜ不評なのか実のところあんまり分かりません。
 たぶん、DOS時代に一太郎/ATOKで慣れてしまった人が多かったからだと思いますが、変換効率はどうかわからないけど、機能的には遜色ないと思います。

・30行BIOSに対応している!
・EMSに対応している(コンベンショナルメモリの占有量を少なくできる)。
・DOSSHELLのタスクスワップに対応している。
・Win3.1のIMEとしても使える(MS-KANJI対応)。つまり、DOSと Win3.1で辞書が共通化できる。
・NECAIKEYでファンクションキーに割り当てる機能をカスタマイズできる。ATOK風にもなります。
・単語登録・削除、入力方式の変更なども、ファンクションキーで簡単にできる。
・郵便番号で住所、略号(IOCなど)で正式名称(国際オリンピック委員会)の変換ができる。
・部首選択(部首名の読みで漢字変換)ができる(GRPH+スペース)。ただし、この部首名の読みというのは、「日本語入力ガイド」を手元に置いておかないととても覚えきれないですが。
・登録単語は16文字まで。半角文字は登録できない。
・ローマ字カスタマイズはできない(小さい文字はL+方式のため。X+方式の方には不便。)私はL+方式なので、後述のWXP(X+方式)よりもNECAIの方が使いやすい。
 ATOKとの操作方法で一番戸惑うのは、文節の切れ目の変更でしょう。CTRL+矢印キーなんですが、むしろ、この方式のFEP/IMEの方が多いんですね。Macに使われている「ことえり」や「EZBRIGE」もそうです。

 私が戸惑ったのは特殊記号がファンクションキーで表示されないことでしたが、「日本語入力ガイド」には載っていて、「。か」などと入力して部首選択の方法で変換すれば表示されます。

括弧類   :。か
数学記号  :。が
その他の記号:。き
ギリシャ文字:。ぎ
罫線文字  :。け
単位記号  :。た
特殊記号  :。と
半角罫線  :。は
丸数字   :。ま
ローマ数字 :。ろ
ロシア文字 :。ろしあ
記号全般  :。きごう

■コンベンショナル占有量を見てみると、

WXP 132,480バイト(フリーウェア)
嵐 26,896バイト(フリーウェア)
NECAI 8,864バイト(DOS 6.2付属。Win95付属の NECAI も同じみたい)
MSIME 21,872バイト(Win95付属の MSIME Ver 2.70c)

 これからすると、NECAIが最もコンベンショナル占有量が少ないという、意外な結果ですね。