♪MIDI入門

♭MIDIとは?
 「MIDI」(Musical Instrument Digital Interface)とは、パソコンで音楽を自由に作って演奏するための規格のこと。
 CDをパソコンやiPodで再生する時の”MP3”などと比べ、MIDIはひとつひとつの音の強弱、音色、音程その他の効果を変更したり、編曲又は作曲することができる便利なもの。その代わり、MIDIはあらかじめ音源(下記)に用意されている254種類の音色しか使えず、人声は”トゥー”ぐらいしかないので歌詞を歌わせることはできない。
 カラオケの伴奏が高低やテンポやハーモニーなどを自由に変更できるのはこのMIDIを使っているから。

♭MIDI音源とは?
 「MIDI音源」とは、さまざまな楽器の音を合成し、それらを同時に再生する装置。シンセサイザーともいう。
 MIDI音源は、かつてはパソコンに高価な専用の音源モジュール(ハードウェア音源)を接続するのが一般的であり、ローランド社の”SC-88Pro”が定番だった。しかし最近はパソコンの高性能化のおかげで、Windowsパソコンに標準的にインストールされているソフトウェア音源”Microsoft GS Wavetable SW Synth”によってパソコンを音源ユニット代わりにできるようになった。
 もちろん、そのほかスピ−カーやヘッドホンがないと聞けない。

♭MIDIデータとは?
 曲のひとつひとつの音の強弱、音色、音程その他の効果をコンピュータ用のデータにしたもの。昔はひとつひとつパソコンのキーボードやマウスを使って入力していたが、この頃は電子楽器を演奏して入力したり、楽譜をスキャナーに取り込んだものから自動的にMIDIデータに変換したり、CDなどの音声データから変換したりすることもできるようになった。
 ただし、楽器を演奏するように微妙にテンポを揺らしたり、強弱を変えたりして自然な音楽にするには、楽器を練習するのと同じくらい時間を掛けてデータを修正しないといけない。

♭MIDIデータを聞くには?
 MIDIデータを再生するだけなら、パソコンに備わっている”Windows Media Player”や”Quick Time Player”などで再生可能。MIDIデータファイル(○○○.mid)を実行すれば関連付けによって自動的に再生される。
 少し欲張って、「MIDIシーケンスソフト」というアプリケーションソフトで読み込んで再生すれば、各パートの音の動きを目で見ることもできる。市販ソフトだと五線譜で表示されるが高価。無料で使える”Cherry”はオタマジャクシこそないものの音程と長短と強弱が一目で分かる五線譜と機能的には同じような表示が可能。

♭MIDIデータを変更するには?
 MIDIシーケンスソフトを使えば、そのほか演奏表現を変えたり編曲・作曲したりできる。こちらの方が本来の使い方。カモンミュージック社の”レコンポーザ”が有名だが、カワイ社の楽譜作成ソフト”スコアメーカー”のように、譜面をスキャナーで取り込んでMIDIデータとすることができるソフトもある。無料の”Cherry”は市販ソフトに負けない機能を持っている。

♭"Cherry"の使い方
 "Cherry"は、以下のサイトから無料でダウンロードできる。
MIDIシーケンサ"Cherry"
 その前に、コントロールパネルから「サウンドとオーディオデバイス」を開き、オーディオ・タブの「MIDI音楽の再生」の規定のデバイスがどうなっているか確認する(最近のWindowsでは”Microsoft GS Wavetable SW Synth”となっている。)。あわせて音量タブの「デバイスの音量」の詳細設定ボタンをクリックし、「SWシンセサイザ」のところのスライダックが最大になっているのを確かめる。
 次に”Cherry”をインストールし、Cherry.exeを起動してから、設定>環境設定をクリックし、MIDI OUTのPort Aが上述の”Microsoft GS Wavetable SW Synth”等にあわせる。MIDI INのPORTは(none)とする。
 「ファイル」>「開く」でMIDIデータを保存したフォルダから目的のMIDIデータを読み込む。

"Cherry"講座