■一品完結型料理事例

 
2005年12月19日更新

 以上、「ものぐさ料理学」の実践の数例を以下に掲げる。いずれも家族向けであって、いわゆる「日曜日のおとうさんが変った!」(このコマーシャルが放映されていなかった地域の方には申訳ありません)にも応用できる。単身赴任者向けの事例、及び一品追加型事例については、先達者にお願いしたい。


「八宝菜/酢豚」
 豚肉とタマネギとにんにく薄切りを炒めてピーマン、ニンジン、白菜、生椎茸かエノキを炒め、中華調味料を入れる。好みによってイカを入れたりうずら卵を入れる。
 中華調味料に飽きたら、八宝菜は前に述べたとおりの味付けによる。酢豚の味付けについては「ものぐさ料理学」の公理からはずれる複雑なものであるため、説明しない。


「マーボー・ナス・ドーフ」
 理研ではなく丸美屋のマーボードーフのもとの方がおいしい。トーフだけでは材料が偏っているのでナスも入れる。箱に書いている材料とその分量は無視して、ミンチとタマネギとナスを炒める。ナスを炒めるときは油が少ないと皮が固く焦げてしまうので、テフロン・フライパンでも場合によっては油を加える。


「おでん」
 「おでんの素」も繰返し使っていると飽きてしまう。
 コンブと醤油とみりんで味付けしてこんにゃく、各種てんぷら、がんも、ダイコン、さつまいも、じゃがいも、子供の好みで冷凍ロールキャベツ、フランクフルト、冷凍シューマイを入れる。ゆで卵は最後に入れてあまり堅くしない方がうまい。ダイコンのアク抜きは事前に米のとぎ汁で煮るのだが(とぎ汁を残すのを忘れたら米(生)自体をパラパラと入れる)、これが本当に必要なのか分からず。


「肉詰めピーマン」
 ハンバーグは一見面倒くさそうに見えるが、子供でも作れるぐらい簡単。牛肉ミンチとタマネギを刻んだのと食パンを刻んだのと卵と塩、コショウを混ぜればよい。刻んだタマネギをあらかじめ炒めるように書かれているが、単にバラバラになりにくくするだけのことなので省略して良い。あとはセンサーオーブンレンジで「ハンバーグ」を選ぶ。センサーもオーブンもなくてフライパンで焼く場合は主婦に聞いて下さい。たぶん焼き餃子と同じコツだと思うけど。
 ハンバーグで困るのは、それだけでは野菜が足りないことである。そこでピーマンを半分に割って詰込む。ピーマンの数はケチらないこと。後は同じ。


「肉団子の鍋物」
 豚ミンチと食パンを刻んだのと刻みネギと卵で肉団子を作る。好みでゴマ油を入れてもよい。団子が煮崩れしない対策もあるが、崩れてもいいではないか。もっと楽なのはスーパーの肉団子を使う。
 コンソメだしに塩、こしょうで薄味を付けて、肉団子を煮てアクを取り、白菜、ニンジン、長ネギ、生しいたけを煮て、最後に酢を少々入れる。


「豚汁」
 これも一品完結型料理の優等生。
 深いナベに油少々、豚肉薄切りを(おろしショウガと一緒に)炒める。こびり付きやすいのでしっかりナベ底をコソげるようにする。適当に切ったニンジン、コンニャク、シメジ、大根、太ネギ、(白菜、ジャガイモ、薄揚げ、トウフは好みで)を順に加えていって、水を足す。
 コンブを入れて沸騰しかけで取り出す。酒を適当に加える。煮えたらアクをしっかり取る。豚肉を炒めた時の油も浮いてきた分はしっかり取った方がアッサリする。火を止めて味噌を入れ、弱火でちょっと煮込んだら終わり。
 味噌の分量は慌てず味見しながら濃く成りすぎないように。肉、材料のうま味がたっぷり出ているので、味噌が少々少な目でも美味しい。
 ナベ一杯、2日分ぐらい作るつもりでたっぷり材料を投入するのがコツ。

2005.12.19 加筆-----------------  ためしてガッテンでびっくりするような作り方。

 まず、
・野菜は事前に湯通しする。(なんでだったかな?)
・豚肉は事前に湯通しする(表面の脂分を取り除くため)

 これは余分に湯を沸かすのはちょっと不便だ。野菜の湯通しの湯で豚肉の湯通しもすればよいだろう。それからは以下のとおり。

・ダシは豚肉と味噌にタップリ含まれているので、それ以上にダシをとるとかえってまずくなるので、ダシは一切使ってはならない。

・野菜を水から煮る。
・一回目の味噌入れ
・豚肉を入れる。
・ネギを入れる。
・2回目の味噌入れは味見しながら。


「野菜カレー」
 これまたお薦め。
 大きなフライパンで牛肉薄切り(とスライスしたニンニクは好みで)を油で炒め、タマネギ、ニンジンを加え、大きめに切ったナスビ、キュウリ、トマト、ピーマン、シメジを加え、炒まったら、深いナベに移し、水を加える。
 煮えたらアクをしっかり取って、火を止めてカレールー(ジャワ・カレーがお薦め)をナベ全体がネバっこくなるまでオタマでかき混ぜながら加えていく。(好みで板チョコ、牛乳を加え)弱火でしばらく煮込んだら終わり。
 カレールーを入れてからは、オタマでしっかりナベの底までゆっくりかき混ぜて、ルーの塊がナベ底にへばりついて焦げることがないようにする。
 煮込んでいるうちにトマトの薄皮がひも状に丸まって浮いてくるのを捨てる。そうすれば事前の湯剥きは不要。
 材料・水・ルーの分量について、カレールーの箱に書いている肉より少な目でもよい。野菜は箱の分量の2倍が目安。水は箱に書いている分量より7〜8分目。でないとサラサラし過ぎる。やはり2日分を作るつもりでたっぷり作るのがコツ。ナスビ、キュウリ、トマト、ピーマンが意外だがウマい! できればナベ一つだけで作りたいところだが、フライパン一杯の具を炒めて減量してからでないとナベに収まらないので仕方がない。


「お好み焼き」
 ボウルにキャベツはできるだけ細く刻む。紅ショウガ、青ネギ、ちくわの刻んだのを加える。天カスも入れる。卵1個を加えた水200ccと薄力粉200ccの割合で混ぜたものを加えていって、全体がなんとか混ざる程度にする。
 ホットプレートを温めて、豚肉を炒めておく。炒めた豚肉と具を、なるべく小分け・薄目に焼いていく。そうしないとホットプレートは冷えやすいのでうまく焼けない。焦げない程度の温度で長く時間を掛ける。湯気が立ち上っている間はまだなので我慢して待つ。
 焼けたらお好み焼きソース(好みでマヨネーズ、マスタード)、青海苔、かつお節、掛ける。


「キノコ・クリーム・スパゲティー」
 一品完結型かどうか微妙。スパゲティーを茹でる。フライパンでベーコンとスライスしたニンニクを炒め、適当に切ったシイタケ、エノキ、シメジを加える。茹で上がったスパゲティーをフライパンに加え、塩、コショウして最後に生クリームを加えて終わり。  塩、コショウの分量が分からない間は、火をいったん止めて慌てず味見しながら。