●メンタルマッピングしやすいサイト

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 これまでの説明でお分かりのように、ウェブをキーボードだけで、それもなるべく複数キーを同時に押すことなく操作できるよう、単純なものにする・・・というのが、以前の西村屋のまとめだった。
 ところがそれ以外にも重要なことがある。視覚障がい者は頭の中に地図を作りながら(「メンタルマッピング」という)ウェブサイトの中を読み進んでいく。1ページあたりの文字数/情報量が膨大だったり、あるいは、ひとつのページに100もの内部リンクがあるようではマッピングもへっちゃくれもない。それを先に説明しておこう。

 ・ミクシィの例(悪い例)
 最近はやりのSNS(Social Network System)最王手のミクシィ。ところがこのミクシィは、視覚障がい者が閲覧するうえで最悪だと思う。ミクシィ友達の最新日記を読もうとすると、まず上に32ものメニューや広告がある。次に、左にミクシィ友達一覧とコミュニティ一覧がある。なんとタブキーを50回以上押してようやく目的の最新日記にたどり着く。
 ミクシィを3列表示から2列表示にして、最初からタブ+シフトキーで逆進すると多少はましになるものの、大変なことには変わらない。
 検索で目的のリンクに飛ぶことは可能だろうか? あるはずの「最新情報」などで検索したが、なぜか検索されない。ソースを見ると何重にもテーブルが設定されているせいだろうか。

 さて、これで話は終わらない。目的の日記でエンターしたら、またまた上に21ものメニューや広告があり、次に、左にカレンダーと日記一覧があり、結局タブキーを60回以上押すとコメント記入欄に来る。しかしもっと簡単な方法があって、16回目に「日記」でエンターし、次に「日記」を検索すると左側のカレンダーや各月の一覧をすっ飛ばすことができる。

 これならむしろフレーム構造にして、CTRL+タブキーでフレーム間移動する方がまだマシなのではないだろうか? そんなことをせずともメニューの配置順序を少し工夫するだけでもずいぶん便利になりそうだが。

 ・ページ当たりの文字数とリンク数と階層
 1ページあたりの文字数があまりに膨大すぎるとメンタルマッピングが困難になるので、ページを適当な区切りで分割すること。

 あまりにリンク数が多すぎてもやはりメンタルマッピングが困難になるので、1ページ当たりのリンクを10程度に押さえ、大分類、中分類、小分類と細分化していくようにすること。ただし階層があまりに深くなり過ぎるとやはりメンタルマッピングが困難になるので、せいぜい3階層ぐらいとすること。それでも10×10×10=1000ものコンテンツとすることが可能。

 ・パン屑リスト
- 次々とリンクに入っていって自分がどの位置にいるか分からなくならないように、ページの先頭には、階層構造上の位置がわかる「トップページ>その次のページ>現在のページ」というような表示を付けるべし(「パン屑リスト」と言うらしい)。
 複数のページからリンクされているページだと、「トップページ>その次のページA/ページB>現在のページ」というようにすればよい。
 トップページから直接リンクするページについては、リンク元に「○○へのショートカット」と表示するといいか。


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