■固体地球−地球内部変動その2

たぶん間違っている用語メモ
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2007年6月12日更新

=「地震予知研究・観測・シミュレーションの現状」へのショートカット


沈み込み帯」と「デコルマ面」と「付加体」と「冷水湧出域
 あるプレートが他のプレートに衝突し、そのプレートの下に沈み込んでいる場所を「沈み込み帯」と呼ぶ。「プレート収束域」、「プレート衝突域」、「プレート消滅域」とも呼ぶ。
 そのプレートとプレートの滑り面を「デコルマ面」と呼ぶ。デコルマ面は地震断層のひとつである。
 沈み込む方のプレート上の堆積物などが陸側に押しつけられ、積み上げられたものを「付加体」と呼ぶ。
 付加体の下部には、間隙水が滑り面など断層を通って海底面から湧き出て、化学合成生態系を形成している場所がある。これを「冷水湧出域」と呼ぶ。

島弧」と「背弧海盆
 沈み込み帯は、通常、その背後に火山帯を伴う。沈み込みに伴って堆積物中の間隙水が地下深部に持ち込まることによって、岩石の融点を下げ、マグマが生成されるためと考えられている。火山帯が列島の場合、「島弧」と呼ぶ。
 島弧の背後に内海を持つ場合があり、これを「背弧海盆」と呼ぶ。背弧海盆にはプレート拡大軸が存在する場合もある。

メガリススタグナントスラブ
 海溝で沈み込んだ海洋プレート(海洋地殻+マントルの硬い部分)が660kmあたりで滞留したものを「メガリス/スタグナントスラブ」と呼ぶ。

蛇紋岩」と「泥火山
 カンラン岩が熱水と作用する時、ある温度条件より上だとマグマになるが、それ以下だと蛇紋岩という粘土鉱物になる。
Mg2SiO4 + H2O = Mg3Si2O5(OH)4 + Fe3O4 + H2
 蛇紋岩が地表面や海底面に噴出したものが泥火山。なぜか小笠原・マリアナ島弧と海溝の間に富士山級の泥火山が並んでいる。日本海溝やマリアナトラフなどには見られない。

瞬間的な破壊(地震)」と「非地震性間欠的スベリ」(サイレント・アース・クレイク)と「転位クリープ(定常スベリ)」
 固体である地殻及びマントルにおけるスベリの形態として、「瞬間的な破壊(地震)」と「非地震性間欠的スベリ」(サイレント・アース・クレイク)と「転位クリープ(定常スベリ)」がある。
 低速度層では、非地震性間欠的スベリが主であり、その下では転位クリープが主であるという説がある。

アスペリティ
 地震時断層すべりの大きい領域のことを「アスペリティ」という。アスペリティの周辺では非地震性すべりが生じているとみられる。

DSR(Deep Strong Reflection:深部強反射帯)」とアンダープレーティング
 海洋プレートが陸側プレートの下に沈み込む際、海洋プレートの上っ皮が陸側プレートの底にくっつくことを「アンダープレーティング」という。そこには流体か堆積層の存在によるものと思われる強反射帯が存在し、「DSR(Deep Strong Reflection:深部強反射帯」という。DSR部分は比較的低い固着度であり、その周囲で応力集中していると思われる。

高ポアソン比−高間隙水帯スロースリップ
 

正断層」と「逆断層」と「横ずれ断層
 引っ張り応力のかかる断層を正断層といい、片方が他方からずれ落ちるように動く。圧縮応力のかかる断層を逆断層といい、片方がもう一方にのしかかるように斜め上に動く。
 剪断応力のかかる断層を横ずれ断層といい、断層の手前に対して向こう側が左にずれた断層を左ずれ断層、右にずれた断層を右ずれ断層という。拡大軸のずれに伴う横ずれ断層をトランスフォーム断層という。圧縮応力によってX字型にずれるタイプの横ずれ断層もある。

ダイアピル」と「ホットフィンガー
 

メランジュ帯
 著しく専断された泥岩主体のマトリックスの中に様々なサイズの枕状溶岩やチャート、多色頁岩などのブロックを含む岩相」のこと(平朝彦)。


=>強振動の基礎(木下繁夫(防災科学技術研究所)・大竹政和(東北大学教授) 監修のウエッブテキスト2000版)

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