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ネコくんは青(あお)い海(うみ)の中(なか)をただよっていました
ふしぎなことに、さきほどまでの息苦(いきぐる)しさはまったくありません
手足(てあし)を動(うご)かそうとしましたが 手足(てあし)はなく
かわりに魚(さかな)のようなヒレがついていました
でも、水(みず)の中(なか)ではこのほうが便利(べんり)です
ネコくんは自分(じぶん)が生(う)まれたときからずっと
この青(あお)い世界(せかい)になじんでいたような気(き)になりました
4本(ほん)の足(あし)で地面(じめん)の上(うえ)を歩(ある)いていたなんて まるでウソみたいです
ここは平和(へいわ)ですごしやすい世界(せかい)でした
太陽(たいよう)は空(そら)にかかった円盤(えんばん)ではなく、ユラユラうごめく光(ひかり)の万華鏡(まんげきょう)です
ネコくんはとても満ち足(み た)りた幸(しあわ)せな気分(きぶん)でした
ふいに 頭(あたま)の上に暗(くら)いかげがさしました
上(うえ)から水音(みずおと)とともに黒(くろ)いものがとびこんできて
かれのまわりにひろがりました
それは魚(さかな)をとる網(あみ)でした
かれの体(からだ)はその網(あみ)にからみとられ、身動(みうご)きがとれなくなりました
もがけばもがくほど 網(あみ)はまきついて体(からだ)に食(く)いこみます
ネコくんはそのままズルズルと引(ひ)き上(あ)げられながら
ひっしになってさけびました
「たすけて、おぼれちゃう───」
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