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「クジラさんは歌を歌ったり、ジャンプをしたりするクジラの仲間ですか?」
「ああ、そうだよ
“いちばんの歌い手でジャンプの名手”のクジラさ
人間たちはザトウクジラと呼んでいるようだが」
「クジラさんはどうしてそんな重たそうな体で
海の上を飛びはねるんですか?」
ネコくんは クジラさんのジャンプをその目で見たときから
ふしぎに思っていたのです
島ほどもありそうな体を、あんなに高く水中から持ち上げるなんて
よっぽど骨の折れることではないでしょうか?
「音で仲間に合図を送ったりするのにも使うんだけど
まあとにかく、空に向かってぐうんと背のびして
水に体をたたきつけるのは、とっても気持ちがいいもんだよ
仲間の中でだれがいちばん高くジャンプできるか
何回つづけて飛べるか競争するんだ
あの最高の気分は、ちょっときみたちにはわからないかなあ」
あれが遊びだなんて!
ネコくんが虫を追いかけたり
草の葉にじゃれついたりするのとはわけがちがいます
やっぱりクジラさんは何をするのもスケールがでっかいようです
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