西村屋トップメニュー>地球・海洋SFクラブ>地球・地球SF文庫(地球・海洋SF募集中!/検索エンジン)- ●『動く人工島』(1895、ジュール・ヴェルヌ、原題「スクリュー島」)=ネモ船長
- ●『 Il tunnel sottomarino』(1914、Luigi Motta、1927)
- 多大な困難を克服し、見事開通した大西洋横断トンネルだったが、仕掛けられた爆弾のため破壊されてしまう。乗客らは潜水マスクを使い徒歩で欧州側へ避難するが、途上でアトランティスの遺跡に遭遇する。
by 少年少女海洋冒険物語(sayalautさん)- ●『F・P1号応答なし』(1932、カール・ハートル監督、独映画)
- 大西洋の真ん中に中継飛行場として巨大な人工島F・P1号が建設・・・。1)
●「緯度0大作戦」(1969、東宝映画、日米合作、DVD)
- ●『トンネル』(1933、独映画)
- ドイツとアメリカを結ぶ海底トンネルの建設中にさまざまな災害が・・・。1)
- ●『World D』(1935、ハル. P. トレヴァーセン)
- 宇宙人の指導で、破滅に備えた泡状都市が、太平洋の海底一万数千mに密かに建造されていた。(by sayalautさん)
- ●「挑戦! 嵐の海底都市」(1940、エドモンド・ハミルトン、創元SF文庫キャプテン・フューチャー全集2)
- 太陽系の守護神、科学の魔術師キャプテン・フューチャーことカーティス・ニュートンは、合成人間オットー、<生きている脳>サイモン・ライト、鋼鉄製ロボットのグラッグという奇妙な三人組のフューチャーメンとともに宇宙艇コメットで太陽系を駆け巡る。
貴金属グラヴィウム、それなくしては惑星間旅行に不可欠な<重力等化機>(グラヴィテーション・イコライザー)を造ることができない。<破壊王>(レッカー)は水星、火星、土星、天王星の衛星オベロンのグラヴィウム鉱床を次々と破壊。残るは海洋惑星である海王星の海底鉱山。そこではさしわたし千フィートの巨大なドーム型ケーソンで採掘が行われていた。この海王星には<海悪魔>と呼ばれる亜人間の恐ろしい伝説があった。一方、その頃、海洋のある金星、地球、木星、天王星、海王星の猟師100人以上が行方不明になっていた・・・。
この世界では地球のほか、が海洋を持っている。なかでも海王星は島嶼しかない海洋惑星。岩群島(ロック・アイルズ、アムピトリテ島がある)、蜘蛛群島(スパイダー・アイルズ)、黒群島(ブラック・アイルズ)、神秘群島、北風群島、浮遊群島がある。<大口(スワロー)>、巨大な海棲爬虫類<ウルサル>、恐ろしく大きな海蛇、真っ黒な鯨に似た<大吸い込み(ブレイザー)>、<太陽魚>、<ダイヤ魚>、<空中魚>が登場。水棲人は頭に髪がなく、首の付け根にエラがあり、大腿が一体になっていてその先がヒレになっている。
- ●「浮かぶ飛行島」(1940年代?、海野十三)=海野十三
- ●「海底牧場」**(1957、"The Deep Range"、アーサーC.クラーク、ハヤカワ文庫、福島正実訳『海底パトロール』)=アーサー・C・クラーク
- ●「海底の地震都市」(Undersea City、海底都市、1958、中尾明訳 あかね書房(少年少女世界SF文学全集12、海底都市クラカタウの3000m地下の地震観測所<ステーションK>が登場)=深海三部作
- ●「南海の迷路」(執筆1963前、出版1986、デズモンド・バグリイ、ハヤカワ文庫)
- 1962年が舞台の海洋冒険小説。執筆されたのは作者がデビューした63年より以前に執筆されたものが、作者の没後1986年に出版されたもの。
海洋学者の兄弟(性格は対称的)が中心的人物。大量だが採取コストの高さゆえに採算のとれないマンガン団塊。ところが死亡した弟の遺品にあったマンガン団塊には10%ものコバルトが含まれていた。兄はどこで採取されたかを推理する・・・。
マンガン団塊の成因、品位と海洋環境・火山活動との関係についての議論が出てくる。SFではないが、執筆当時、まだ発見されていなかったはずのコバルト・リッチ・クラスト(1980年代に発見)や熱水鉱床(1977年に発見)を予言しているともいえる作品。- ●「水中都市」(1964、安部公房、新潮文庫「水中都市・デンドロカカリヤ」に収録)
- 海中とはなんら関係ない。
- ●「深海の戦い」(1968、ペリー・ローダン・シリーズ、エーヴェルズ、ハヤカワ文庫)
- 2404年、グアム海溝の水深9000mにある深海サナトリウム(直径2.5kmの主ドームと34の小型ドームからなる。)が舞台。Uボート<ジェラルダイン>で向かう。テルコニット鋼 太古に海没したレムリア大陸の遺跡も登場。
- ●「ウォータークラップ」(1970、アシモフ、『聖者の行進』に収録、創元SF文庫)
- 56ページの短編。おそらくアシモフ唯一の海洋SF(「ミクロの決死圏」も海洋SF的ですが)。
月基地で20人もの死亡事故が発生。ルナ・シティの主任安全技術者であるスティーヴン・デマレストは、19年前に建設されて無事故記録を続けている海底植民地「オーシャン・ディ−プ」にバチスカーフで向かう・・・。
「オーシャン・ディ−プ」はプエルト・リコ海溝の水深5マイル半(8850m)にあり、大型の耐圧球50基が立体的に接合されている。50人が居住。うち女性9人。バチスカーフは、2〜4人乗り、動力:核燃料(RI電池か)、ウォータージェット推進。
「ウォータークラップ」は「水雷」の意味。「オーシャン・ディープ」とバチスカーフがドッキングするエアロックがなんともぶっそうな代物で、ポータブル核融合装置の374度Cの蒸気で排水。水が満たされる時に水雷のような衝撃音が生じる。
宇宙開発と海洋開発の資金の取り合い、バラストショット投棄による海洋環境への影響、クジラやダイオウイカと潜水船との関係、バラスト投棄の要らない原子力バチスカーフなど、短編ながらさまざまな話題がさりげなく盛り込まれている。- ●「海底基地SOS」(高橋泰邦、1977、朝日ソノラマ)
- 作者はホーンブロワー・シリーズの翻訳者で有名。21世紀。赤道を越えた水深200m近くにある海底基地(正式名称は「世界連邦海洋開発機構UES16072」)が舞台。主人公は少年、夏江ジュンと少女、上島ナミの2人。潜水貨物船船長が氷漬けの漂流船を目撃するがすぐに消えてしまって誰からも信じてもらえない。その後、海底基地に所属する潜水母船と2隻の潜水巡視船がなんの痕跡も残さず消息を絶つ。さらに、海底基地が放牧している鯨が失踪の後、冷凍状態で発見された。この3つの事件の背景には思いもよらないことが・・・。地球人類の運命がジュンとナミの肩に・・・。
海底基地はブドウの房のような形。音波のサクで囲われた広大な海域で鯨を放牧している。それを管理するため、2隻の潜水母船(それぞれ乗組員34人)と25隻の潜水巡視艇(2人乗り)が所属している。周りに養殖プラントや発電プラントほかいろんなプラントが散在している。
10才で地上から海底基地に移り住んできたジュンは好奇心の旺盛なところと臆病なところの混在した発展途上の少年。ナミは別の海底基地生まれだが、紫外線不足で右膝が曲がらない障害を持つが、それをジュンに見られたくなくて意地を張っている。この2人の関係の伸展も見逃せない。
本作品はジュヴィナイルものではあるが、潜水艇の視野の制約をちゃんと踏まえているとか、着底すると堆積物が舞い上がって、それが流れ去るまで待つとか、窒素酔いの症状など、これまでの海洋SFでもあまり書かれていないリアルな内容。- ●「深淵」("The Deeps"、1978、キース・ロバーツ、別冊奇想天外No.4「SFの評論大全集」)
- 人口爆発によって人類の居住する都市が海底にまで広がった時代。世界で何百もの海底都市の一つ、「オーシャンヴィル」(第80居住地)が舞台。陸から移り住んだメアリ・フランクリンとジャック・フランクリンの夫婦、その間に生まれた娘ジェン(ジェニファ)と赤ん坊のデイヴィッドの一家。町の向こう側のベルモント家のダンス・パーティーに行ったジェンは夜の10時を過ぎても帰ってこない。陸上への郷愁、海中に適応していく子供たちへの不安を感じるメアリは、ジェンを探しに町に泳ぎ出る・・・。
一家が住む海中バンガロー内からの海中の景色、空調や冷蔵庫の音、メーター類、海中にたたずむ街灯、墓場、公会堂、映画館、ショーウィンド、蒸留所(真水工場)、空気工場、ゴミ処分、潮汐力発電所など、さりげなくリアルに描いている。人々は、背負うラングの自己補償機能と信号をやりとりするための接点を喉元や背中に接点を埋め込んでいて、窒素中毒や酸素中毒を起こさないようになっている。
- ●「漂流3000万光年」**(1978〜79、松本零士、講談社漫画文庫、海洋研究都市<ミユ>が登場)=松本零士
- ●「アフロディーテ」(1980, 山田正紀、1987、講談社文庫、「人工海上都市アフロディーテ」2001初演)
- 2003年、海上都市”アフロディーテ”が完成する。人口20万人、やや裾の広がったサザエのような形をしている。前面を紫色の珊瑚礁、巧妙にカモフラージュされた防波ダンパー−幅50mのいかだ状構造物を連ねた消波装置−で囲まれている。
海抜300mの人口の山”彼女の頭(ハーヘッド)”がある。東側が”彼女の足(ハーレッグ)”地区で、個人用のボートハーバーとして利用されている。湾の向こう側、西側の”彼女の尻(ハーヒップ)”は雑然としていて他民族地区となっている。回教徒寺院(モスク)、笑猫亭(ラーフ・キャット)がある。中央の”彼女のあそこ(ハーイットゥ)”地区はアフロディーテの中枢部であり、国連ビル、コントロール・タワー、インフォメーション・タワー、各種の海洋研究施設、美術館、豪華ホテル、ショッピング・センター、海中レストラン、ケストス広場が集中している。
三つの地区を結ぶ手段として、深度10mの海中を結ぶプラスチック・チューブの”海洋プロムナード”、電子カーが走る”電子コントロール・ハイウェイ”がある。
小型潜水船<ローズ・バッド>(水中ロケット推進、2人乗り、水中速力20〜25ノット)、海底ロボット<モボット>(浚渫用)、海洋計測ロボット<OSPER>(パターン認識機能がある)、超高速水中翼船(スーパー・ハイドロフォイル)が登場する。「海洋工学入門」(合田周平)が参考にされている。
「国際連合が提唱し建設された理想の人工海上都市に夢を求めて移住した少年がいた。アフロディーテは順調に発展を続け、主人公は自分の居場所を見つけ、友人にも恵まれ、とてつもなく楽しい時期を過ごす。
繁栄の陰に少しづつ、ほころびはじめた半独立国家アフロディーテ。時代が変わり、アフロディーテが存在価値を失い、大国の援助なしでは存続できなくなっていった。そのアフロディーテに更なる未来を与えた主人公の物語。
若さとは、幻?。理想の社会って、何?。自分の居場所って何処?。
これは、SFの姿をかりたヒューマンドラマです。」
=>感想(SAKATAMさんの黄金の羊毛亭より)
=>人工海上都市アフロディーテ- ●「海洋戦闘ダイバード」( (1) 狙われた箱舟、(2)エルザス逃走、(3) ノアの戦士、1989, 遠藤明範、富士見ファンタジア文庫)
- 「機動戦士ガンダムZZ」の後番組として企画された作品。要撃潜水艇と歩行装甲に変形可能なハイドロ・シューターが活躍する。
何者かが引き起こした「大洪水」によって海面が200mも上昇した世界。ベアトリス・ミリオン(ベア)とマシュー・ミリオン(16才)の姉弟は命の恩人イゴール・ヴィンスキーから預かった双胴型高速艇<ローズ・シャロン号>と潜水艇<ケルビン号>で水没した世界を調査する仕事を請け負っている。
最初の舞台となるのは、陸地から10km沖合い、旧サンフランシスコの近くに浮かぶ海上都市<ダイナス・シーアイランド>は、俗称「ニューホンコン」と呼ばれ、敷地面積約2500ヘクタール、人口200万人、浮体式消波堤に取り囲まれている。レイトン(東側にチャタム港、ウィルの修理工場がある)、ネイザン(ベアの経営する酒場アマンダがある。)、ランタウ(工場地区)、コーズウェイ(ハドソン港がある)、ホウサダ(都市の中枢、移民局がある)、カモンエス(都市の中枢、セントラル港がある)という6つの海上都市を繋いだもの。カントン港はレイトン、ネイザン、ランタウに接している。
第2巻の舞台は海上都市<エルザス>。16の海上都市を連結。第1地区:エルザス政庁、関連官庁、市民公園、第2地区:商業地区、第3地区:居住区、潜水空母の軍港、第4地区:海の十字軍の駐留軍本部、ヘリポート、第5地区:港、ローズシャロンが係留、第6地区:中古船舶の改造ドック、軍需工場、第7地区:軍需工場、ハイドロシューター修理用ドック、第8地区:ハイドロシューター工場、海上空港、第9地区:潜水空母等のぎ装ドック、新型ハイドロシューターの開発、第10地区:居住地区、第11地区:居住地区、第12地区:居住地区(マシューらが住んでる)、第13地区、第14地区:居住地区(ウィルが住んでる)、第15地区、第16地区(隔離地区と呼ばれている):メディカルセンターとバイオテクノロジー関連施設。
マシューたちの仲間は謎の東洋人のクレオ・トーマ、アンジー、スー、失語症のエイプリル、ウィル・デビアス、雇われ中国人コックのフェイ。
マイヨール財閥の盟主であり<海の十字軍>の総帥であるアルフレッド・ジーク・マイヨールは「ネオ・ノアイズム宣言」により大洪水後の世界に秩序をもたらそうとし、海上都市を次々と制圧していく。全没型水中翼船<アフロディーテ号>(小型潜水艇<ソロ号>を搭載)に乗船。大型潜水空母<バーソロミュー>、<サザーランド>(いずれも潜水タンカーを改造。全長400m、水中排水量12万トン。ハイドロ・シューターを約30機搭載)<海の十字軍>の拠点は海上都市<アーガーデン>にある。高速空母<エンデバー>、自力可能な次世代海上都市<オーディン>構想も登場。
寄贈いただいた吉田 卓さん、どうもありがとうございました。- ●「Dark Whisper」(1990, 復刊:2000、山下いくと、電撃コミックス)
- 1990-92年の作品。作者は、「エヴァンゲリオン」、「不思議の海のナディア」、「青の6号」のメカニック・デザインも担当されている。素晴らしい海洋SFコミックス。
第三次世界大戦の勃発直後、当事国だった合衆国が謎の消滅(マジック・リヴァティー)。その8年後、海中から引き揚げられた救助待機冬眠槽(レスキューフリーザー)から蘇生した米CIA特殊工作員仕様の加工体コヨミ(NIMBUS、アリス1)。別に蘇生した6人の米兵士たちは、浮上した巨大なトリマランに積まれた宇宙往還機に乗り込む・・・。その4年後、WSA(国際海洋資源調査隊)<アルビオンIII>(英国船籍。通常とは砕氷方向が上下逆のアッパータイプの砕氷船)は、北極観光財団の双胴砕氷船の救難に向かう・・・。
その他、主人公ネレディー(ニド)・メスティス、その後見人のMr.ルースマ、ジェフ(ティファ)、豪州外務省合衆国資産管理局情報員の<アニタ・アルバーニ>、北極の謎の少女<オーリオール、メッセンジャー、アリス2>、エノラ(コヨミと一緒に民間救助会社<ウサギちゃんカンパニー>を開業)、ネコの十兵衛、シャチのジブジブが主な登場人物。
<アルビオンIII>と超伝導電磁推進潜水艦との北極海での闘いなど凄い迫力。海面調整堤<コントロールバリアー>と海上新産業区<プロフィティス>、海中グライダー型のLNG省力潜水タンカー<プラスボイジャー>、海上移動都市国家<ギガンティック・トウキョウ>(全長15km)
=>Dark Whisper(anceさんのWinfield Lab.より)【相互リンク】
=>Dark Whisper(Ti/TiNさんの極東屑山公司第二工廠より。Dark Whisper用語集もある)*
=>grayfish(たがみあきらさんのサイト)
=>ウサギちゃんカンパニー(雁井志保さんの山下いくとデータベース)
=>WhisperBlue(銃鉄さんのサイト。青6ページもあり。)
=>Usagichan Company Search and Rescue">(外国サイト)
=>山下いくと(河野准志さんの想天逍遥 Speculative Strollより)- ●「HALF THE DAY IS NIGHT」(1994、モーリン・F・マクヒュー)
- 二十一世紀、カリブ海のドーム型海底都市群を舞台にした海洋SF。 =>HALF THE DAY IS NIGHT
- ●「アニモーフ4 海底からの声」(原作1996、K.A.アップルゲイト、早川書房2004)
- ジェイク、レイチェル、トバイアス、キャシー、マルコの5人は動物に変身(モーフ)したりテレパシーで会話できる能力を持つアニモーフ。善良なエイリアンのアンダリテから能力を与えられ、他の生き物の脳に寄生してしまうイェルクという邪悪なエイリアンと戦っている。ある日、2人が誰かが海底からSOSを発信している夢を見る。4人がイルカにモーフして海底に向かうと、そこには直径800mのドームがあった・・・。
- ●「アルマゲドン」(1998、映画、小説版はM.C.ボーリン、竹書房文庫、深海掘削技術者が主人公。小天体で掘削する。)=小天体衝突・恐竜
●「ソリトンの悪魔」(1998、梅原克文、朝日ソノラマ、ビデオ・アニメ化、海底採掘プラットフォーム<うみがめ200>が登場))=海洋モンスター
- ●「ディープ・ホライゾン」(VHS, 1998/07/24)
- パッケージには「海中都市「ニュー・アンジェルス」を舞台にした海洋SFアドベンチャー!」となっているので、どんなかと期待したが、内容は人間そっくりのアンドロイドを狩る賞金稼ぎが、快楽用美女アンドロイドの密輸組織と対決するという、一応、敵の本拠地が海中都市であるというだけの作品。
- ●「スタンダードブルー」(1999, 宇河弘樹、コミックス、少年画報社/ヤングキングコミックス)
- 2024年、世界人口が百億の大台を目前とし、食糧危機が深刻化して海洋牧場への期待が高まっている時代。沖縄の環状海上都市<スタンダードブルー>(ヴェルヌの「動く人工島」のスタンダード島にちなむ)でサルベージ業「うしお海洋便利屋」を営む祖父のところに(わけありの)孫娘が界面翼船(シールドシップ)の定期便でやってきた・・・。 界面翼船(シールドシップ)、海洋牧場、メタンハイドレート掘削基地、観光潜水船、深海潜航救助艇DSRV、船型掘削リグが登場する。また、半潜水式リグが海底からのメタンの暴噴で浮力を失う現象、チューブワームやシロウリガイなどの熱水生物コロニー、イルカの大量座礁現象(マス=ストランド)、環境保護団体「ガイアの騎士」も登場。
XBTなんて言葉も・・・。(by kobagenさん)
最近のお気に入りです。どちらかというと女の子の成長物語ですが、なかなか熱い作品です。(by あんす さん)
マイルド気味ながら、イルカとの関わりあいとかは少し啓蒙されましたし、人肌な海洋近未来を感じる良作だと思います。(by Tiさん)
=>コミックスページ(WestRiverさんのサイト)- ●「Blind Waves」 (2000、Steven Gould、Tom Doherty Associates Book)
- 未翻訳。南極での火山噴火によりRonne-Filchner氷床が崩壊して海面が30m上昇した世界。トリマラン<Terminal Lorraine>と潜水艇<SubLorraine>を使って水没した都市からのサルベージ業を営むパトリシアらは、発見した貨物船で大勢の人々が船内に繋がれているのを発見、政府機関によって沈められた証拠を見付ける・・・。
ロック・イン・ロック・アウト潜水艇、海面効果飛行機(SEA;Surface Effect Airplane)、海洋温度差発電OTECで汲み上げた深層水を使った海洋牧場、6角形の浮体を結合して出来た浮体都市などが登場する。
- ●「SeeIn青−シーンAO−」(2000、恋愛アドベンチャーゲーム、PCゲーム、アリスソフト)=ゲーム
- ●「海底密室」**(2000、三雲岳斗、徳間デュアル文庫)
- 「アクアスフィア計画」(深海底生活圏実験計画)のもと、房総半島沖約200km、水深4000mの海底に設置された実験施設、通称<バブル>、セミサブ式の海上プラットフォーム、往復用潜水艇<オケアノス5000>が登場。
SFというかミステリものですが。海抜マイナス4千メートルの超深海底に造られた実験設備「バブル」での殺人事件が主ですね。(by kobagenさん)
- ●「海のオーロラ」(2001、ビデオ、海底掘削基地“ガネシア”が登場)=海洋モンスター
- ●「ブルーリメイン〜青い遺跡のアマミク〜」(2001、3D-CG映画、VHSビデオ、Degital Media Factory)
- 2000年の沖縄サミットを契機に沖縄で企画された。沖縄近海の与那国海底遺跡群をモチーフとする作品。琉球泡盛「アマミク」発売中。キャラクターデザイン:「超時空要塞マクロス」の美樹本晴彦、アニメーション監督:「ダーティーペア」、「クラッシャージョウ」の滝沢敏文と高林久弥、3DCG監督:「A・LI・CE」の池田正憲。アマミク役:吹石一恵。
核戦争後の世界。2152年、わずかに生き残った人類は放射能で汚染された地上を捨て、生体コンピュータが制御する「バチスフィア」でその余命を保っていた。しかし生体コンピュータの一台グリプトファン・セクスが人類を環境破壊の元凶として攻撃を開始した。沖縄近海の海底での冷凍睡眠から目覚めた少女アマミクは、地上に生命を再生させるため、グリプトファンに立ち向かっていく・・・。
=>公式サイト(Degital Media Factory)- ●「魔京伝」(2001、高市 昂、オンライン小説)
- 近未来の日本。東京湾に浮かんでいるギガ・フロート、通称<ARK(アーク)>が舞台。
=>魔京伝- ●「HANARU」(2001、Xmaster、オンライン小説)
- メガ・フロートが登場する近未来アクション小説。メガフロートは陸から60kmのところに設置され、5km四方の太陽光発電施設。
=>HANARU- ●「漂流密室−書き下ろし世界遺産ミステリーシリーズ(1)」(2001、湯川 薫、徳間書房)
- なんと、メガフロートを舞台にした推理小説が出た。屋久島沖に係留された<テラ・フロート2号>は、ポンツーン型とセミサブ型のハイブリッドで、そこで閉鎖生態系実験『ミニ・ガイア計画』が行われる。サイズは横須賀住重沖でYS-11による着陸実験が行われたメガフロートと同規模。ポンツーン部の全長1005.50m、幅100.55m、厚 さ5m、2層構造。
- ●「New Atlantis: City Beneath The Sea」(2001、Earl E. Clark、IUniverse 2001)
- 2062年、深海に5000人以上の人々が住む巨大な海底都市<ニューアトランティス>が建造されていたが、謎の傭兵部隊に乗っ取られる。米潜水艦艦長は都市を無事救出できるか。
by 少年少女海洋冒険物語(sayalautさん)
- ●「蒼い海のトリスティア」(2002年、街発展アドベンチャーゲーム、PCゲーム、工画堂スタジオ)/(ノヴェライズ「蒼い海のトリスティア 発明工房星降り日記」、霧海正悟、エニックス、Game Novels)、海洋都市<トリスティア>が登場)=ゲーム
- ●「ゼリーフィッシュ・ガーデン」(2002、上田早夕里(桓崎由梨)、未出版)=上田早夕里
- ●「海底都市 BLUE-PLACE」(1999〜執筆中、氷河舞人、オンライン小説)
- 海底に造られた都市<BLUE-PLACE>が舞台。海底都市国家連合に属する王制の街。数世紀前に『大崩壊〔ビッグ・バン〕』という環境の崩壊が起こり、地上は生物の生息できるような環境でなくなってしまう。地上を追われ、人口は3/4に減った人間達は以前からあった研究用の海底居住施設に逃げ込み、都市として発展していったという設定。
<BLUE-PLACE>は王宮のある中央ブロック(センター・ピラー)と『青竜』『朱雀』『白虎』『玄武』の四つのブロック、さらに通称『ダウンタウン』と呼ばれる下層ブロックからなる。ブロックとブロックは『海底パイプライン特急』(通称『ライナー』)又は『海底歩道』で繋がれている。ドームの天井は透けていて青い海が見える。
=>海底都市 BLUE-PLACE(氷河舞人さんの『Bibliothek』より)
羅紗〔らしゃ〕:女性、主人公、探偵、16才。
緑漣〔りょくれん〕:王家の皇太子(娑狗真王の息子)。美形一歩手前の18才。生まれてから一度も王宮を出たことがない。偽名『蓮緑』
佑華〔ゆうか〕姫:緑漣の婚約者、政務大臣(佑珠〔ゆうしゅ〕)の娘。
成嘉〔せいか〕:香料屋
椎那〔しいな〕:食堂の主人
『ルヴァ』:羅紗の家のホストコンピュータ
『竜葉〔ロンヨウ〕』:<BLUE-PLACE>のホストコンピューター- ●「オーシャンスペース」("Oceanspace", 2000, アレン・スティール)
- 深海調査基地テシスの作業艇が、謎の生物に襲われる・・・。
=>Fandom Is A Way Of Life(堺三保さん)>SFスキャナー>オーシャンスペース
- ●「ダイアモンド・シーカーズ」(2002-、瀬名秀明、静岡新聞で連載開始。大分合同新聞、河北新報でも)
- 地球深部探査船が「まほろば」という船名で登場する。
- ●「群青神殿」**(2002、小川一水):中深海長距試錘艇<デビルソード>が登場。=小川一水
- ●「メガロドン」(2002、米ビデオ、石油掘削リグ<コロッサス>が登場)=海洋モンスター
- ●「燃える氷」(2003、高任和夫、祥伝社)
- 2011年、地球人口は80億人に達し、日本は慢性的な経済停滞に陥っていた。経済産業省資源エネルギー庁は、産学官のメタンハイドレート資源開発コンソーシアムを組織し、日本経済の復活を賭けてメタンハイドレート開発計画を押し進めていた。静岡県御前崎沖にメタンガス採取/ハイドレート製造プラント船(全長140m、幅25m、2万総トン、高さ80mのやぐら)を浮かべ、フェーズ2の最終年として海洋産出試験を開始。
日本周辺に大量に存在する「燃える氷」、メタン・ハイドレート。燃焼時の二酸化炭素排出量が少ない利点を持つが、その商業採掘には、水深1000mからさらに海底下2〜3百mの高圧・低温環境にあるハイドレートをどうやって効率よくガス化するか、また、それをどうやって効率よく輸送するかをいう問題を解決しなければならなかった。
それを解決する2つの技術革新によって、メタンハイドレートは商業採掘に大きく動きだそうとするが・・・。
最近、三井造船が開発に成功したハイドレート粉末及びペレット化技術がさっそく本作品に取り入れられている。
=>第1報
=>第2報
=>MH21研究コンソーシアム
メタン・ハイドレートは、単位体積あたり約170倍の天然ガスを包蔵している。本ペレットは温度:約1〜8℃、圧力:約20〜50気圧で製造でき、マイナス数十度で安定化させて貯蔵できるもので、LNGのように-162℃の極低温で製造・貯蔵するのに比べ、設備費、運転費が少なくて済みむとのこと。
本作品の主人公が翔文社「月刊ガイア」編集部に勤める編集記者との設定。まさにジェームズ・ラブロック/リン・マーグリスによる「ガイア仮説」をコンセプトとする硬派の雑誌となっている。
本作品では、地球深部探査船「ちきゅう」が2005年に完成し、南海トラフでどんどん成果を上げ、東海地震に関する情報がきめ細かく出されるようになっているとの設定がうれしい。一方、エネルギー庁は悪役になっていて、立場が逆になって書かれたらと思うと怖いですねぇ。
このほか、8000年前、ノルウェー沖ストレッガ地滑りでは5000立方kmの堆積物が800kmも移動したこと、なぜ氷期から間氷期にかけて急激に気温が上昇したのかという、研究者がみんな悩んでいる謎、それとメタンハイドレートとの関係、ポックマーク(海底のガスの抜け穴)、泥火山(フロリダ沖水深3000mの直径10kmの巨大なすり鉢上の陥没地形、ノルウェー沖ハーコンモスビー泥火山など)、冷湧水などが登場する。
これ以上書くとネタバレになるので、このへんで。- ●「9S ナイン・エス」(2003、葉山 透、電撃文庫)
- 行方不明のマッドサイエンティスト峰島勇次郎が残した遺産のひとつ、循環環境実験施設スフィアラボ−特殊ガラスでできた直径525mの球−がハイジャックされた。コンピュータシステムLAFIが管理。太陽光と海流エネルギーのみを利用する完全閉鎖型。研究者573人、警備員150人、スタッフ・家族320人、計1413人。
- ●「第六大陸」(2003、小川一水、ハヤカワ文庫)=小川一水
- ●「総合海洋研究グループ」(2003、山之内照海、文芸社)
- 38年間教職人生を送られた著者が定年退職後に執筆した作品。海野十三のような古き良き時代のSFの香りがたっぷり。
T山が噴火し、大量の火山灰で多くの市民が被災した。海岸に避難した人々を救助に来たのは総合海洋研究グループの救助艇だった。救助艇は人々を浮遊人工島<亀の子島>に。そこでは深海母船<海母丸>、一号深海作業船<海琴丸>、二号深海作業船<海翔丸>が建造されていた。完成した3隻は海底基地と海底牧場を建設する適地を探すためにアムステルダム=セントポール海台に。そこには未知の遺跡が・・・。
<亀の子島>は全長1200m、幅1000m、海面からの高さ150m、深さ50m、9階建て、さまざまな研究が行われている。建造ドックあり。
9階:動植物飼育センター
8階
7階:集会・会議室、研修室
6階:居住区
5階:ヘルスセンター
4階:外来者用高級ホテル
3階:総合コントロール室、総合エネルギー発生装置室、外来者用高級ホテル
2階:総合管理部門、研究室、実験室、総合管理室、多目的オペラハウス、海洋訓練スペース、医務室、実験材料資材置場
1階:海上屋内ドック、作業員宿泊所、大食堂、医務室、造船用工具保管室、資材室、工場、各連絡艇発着場
<海母丸>は30万トン、全長300m、潜航深度7000m以上12000mまで、フットボール型。<海琴丸>と<海翔丸>は15万トン、全長150m、カプセル型。3隻とも巨大な耐圧球が3つ結合したもの。
救助艇ドルフィン号、探査艇ブルーバード、有人作業船シェパード号、救助飛行艇ハニービー、防染対策艇グリーンエンジェル号、探検船サーチグロー号などが搭載されている。
=>amazon- ●「深海実験室7(デプス・ラブ・セブン)」(2003、麻生竜、碧天舎)
- 海嫌いの電気技術者の流山治宣(ハル)が深海実験室デプス・ラブ7号(通称DL7)に派遣された。DL7はユニテク社に属し、サハリン沖合の海底500mに設置され、50気圧に与圧。53の区画に分けられている。34人が居住。深海作業艇<アン>、<クララ>、<ベティ>、超小型潜水艇<シャークサッカー>(コバンザメ)がある。海上基地である海洋研究センター7号(通称マリナー7)から電力供給を受けている。マリナー7との唯一の交通手段は8人乗り潜水艇<ネプチューン>。
地震の直撃でダメージを受けた施設のすぐ近くに、不思議な黒い物体が露出した。物体をめぐり、_DL7所員と謎の潜入部隊との戦闘が始まる・・・という近未来ものです。(by sayalautさん)
ミッキー:整備員 、ラフィ(ラフィアーマ):陽気なイタリアの貴公子、30代前半の地質学者、クリス:30才、ハルの相棒で米国人エンジニア。キム:23才か24才、韓国人女性。デビー:主任パイロットでカナダ生まれのブロンド美人、サリー:南部生まれのパイロット、プーシキン:40過ぎのDL7所長。モーガン:マリナー7所長、チャンドラ:パイロット、インドから米国への留学生。ジャン:カナダ人整備員、マルセル:仏出身、40がらみ、深海調査部科学者
=>ブックレビュー- ●「蒼のサンクトゥス」(2004-2007/3、やまむらはじめ、ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ全5巻完結)
- 新世紀初頭、宇宙からやって来た"それ"は地球上の3カ所に降り立ち、直径200kmを越える極めて異質な空間を作り出す(大降臨)。"A-NEST"(エイリアン・ネスト)と称されるそのエリア内で偶然、メタトロン・ノジュールと名付けられた希少鉱物が発見される。常温超電導を可能とするメタトロンの発見によって次世代エネルギー革命が起き、それを採掘する民間の小集団からなるコミュニティーが形成されるようになる。
"A-NEST"内では強力な防護シールドをも打ち破る激しい"嵐"が襲う。潜水艇が採掘したノジュールを船上に回収するためには、特殊な予知能力を持つ"レリクト"と呼ばれる人々のナビゲートで飛来する"嵐"を回避しなければならない。主人公治基(はるき)が入社したハルナ・カンパニーはそんな採掘業者の一つ。
第2巻でJAMSTECの名前が出てくる。ある研究者が潜水艇をチャーターしようとしたがJAMSTECは予約で一杯なのでハルナ・カンパニーの潜水艇を借りることとなった。
- (ハルナ・カンパニー)
- 経営者の榛名やしほ、姉の榛名水無都、"A-NEST"で父を亡くした志雄治基、レリクトの月夜野日奈(詠唱姫/フルヴォイス)、メカニックの慎也、半没水型トリマランの採掘船<ノヴェンバー・ステップス号>
同業者の<ハーリ・ヤノーシュ>、<トゥランガリラ号>、<ベンダバールII>が登場。矢祭隆(隆兄ちゃん)。RAPTOLの司令:野島崎
レトリク:静蘭(口が悪い)、姉さま(美沙醐)、瀬鈴先生、愛紗、大ババ様
=>蒼のサンクトゥス
=>蒼のサンクトゥス(テクニアル・アドバイザーとしてスタッフ参加している、てつまよしとう/山口みつるさんのサイト)- ●「アイ〜光と水のダフネ〜」(2004、士貴智志、Young Kingアワーズ連載、2004/12月号で終了、ヤンキンKCで第1巻発売)
- (TV版)
温暖化の影響で地表の殆どが水没してしまった時代を舞台に、何でも屋=“ネレイス”の主人公マイアほか女性たちが活躍するアクション作品。
主人公・水樹マイアは、抜群の成績で海洋庁の就職試験に挑むが、あえなく不合格となってしまう。不幸はそれだけでなく、今まで住んでいた家は立ち退き、新しい部屋を探しに言った街ではスリに会い、そして事件にも巻き込まれてしまう。その後マイアは、ネレイスという名の何でも屋に就職するが・・・。
・テレビ神奈川 2004年1月17日より毎週土曜日深夜25:15〜
・テレビ埼玉 2004年1月17日より毎週土曜日深夜24:10〜
・ちばテレビ 2004年1月16日より毎週金曜日深夜24:30〜
・中部日本放送 2004年1月15日より毎週木曜日深夜26:20〜(予定)
・毎日放送 2004年2月より毎週土曜日深夜(アニメシャワー枠)
・チャンネルNECO 2004年3月より
(コミックス版)
9つの深海都市のひとつ「ノイモン」は深海実験都市として計画された。次世代エネルギーのメタンハイドレートの運用・実験のため、ナノマシンを始めとする環境コントロールや人体適応のための技術が確立されていった。この「ノイモン」が建設されてまもなく、突然、なぜだか地上との更新が途絶える。どういう原因だか地上が滅んだのち、9都市に残された2百万人は人類の最後の希望として深海で生き抜くことを決意。
しかし、この閉じられた都市には第五世代になって閉塞感が蔓延。海底九都市連合はI・D・リミテッド制度を導入して秩序を維持している。
その中で浮上を最終目的とする反社会組織「エラー」(リーダー:ヘスース・ディミケーレ、「将軍」と呼ばれる)が破壊活動を繰り返す。彼らは「あなたは誰ですか」という地上からのノイズを感じることができる。
エラーを取り締まる組織が「ステルナス」なぜか危ないカッコのケイ(ユニファイ・カンパニー社の会長令嬢ケイト・ローゼンマン)、直属の部下ヤン・コウレイ、奔放で過激な潜航艇の操縦士エミリー、コンソールマスターの記理子)。潜水艇<デルフィーニ号>を保有。
主人公は水上バイクの天才的テストドライバーのアイ・マユズミ。トウランドットモーターズ社開発研究室長の一人娘。アイは幼いころに母親をエラーのせいで失った?らしく、エラーに強い敵意を抱く。しかもなぜか地上からのノイズを感じ取ることもできる。
=>ヤングキングアワーズ
=>光と水のダフネ
=>アフレコ・レポート
=>主題歌
- ●「万物理論」(1995、グレッグ・イーガン、2004創元SF文庫)=グレッグ・イーガン
- ●「終末の海 Mysterous Ark」(片理 誠、徳間書店、2005.3.31)
- SFでミステリーでホラー。第5回日本SF新人賞佳作入選作。
”大崩壊”−欧州で勃発した何かによって、防御システムが次々と発動し、世界各地の主要都市は全滅。主人公の家族は数十の家族とともに総トン数5百トン弱の<第二十七翔竜丸>で脱出し、南太平洋上に浮かぶ海上基地”フロート・ナイン”を目指す。”フロート・ナイン”には軌道エレベータがあり、そこから”軌道リング”まで上がってシャトルで月面都市に脱出しようというのだ。
しかし、<第二十七翔竜丸>は核戦争が招いた異常気象で座礁し、3年が経った。そんな彼らの前に巨大な豪華客船<箱船>(7万トン以上)が時々やってきてはなんの応答もせず去っていった。一度は大人たちが救命艇で<箱船>に向かったが、誰も返ってこなかった。
白血病で子供たちが次々と死に、わずか11人となった乗船者たちは、最後のチャンスと<箱船>に乗り移るが、そこはまったくの無人、しかもバイオコンピュータは抜き取られ、メインエンジンは破壊されていた。そして乗船者の中から一人ずつ、二日おきに行方不明者が出る・・・。
- <第二十七翔竜丸>の生存者
- 圭太(12才、主人公、エンジニア、ケイ君)
夕矢(8才、圭太の弟)
京田康之(18才、筆頭株主の息子、スキンヘッド)
真田リサ(康之の相手)
鈴掛英人(18才、ヒデさん、エンジニア)
京田美阿(13才、英人の妹、ミィ姉)
里美(リーダー、中年女性)
陽子(中年女性)
明(発熱)
静香
姫子
- ●「アクアポリスQ」(津原泰水、朝日新聞社、2006.1)
- 海面上昇した日本。震災と大沈下で水没した都市Q市の沖合に浮かぶ巨大人工島”アクアポリス”を舞台とする陰陽モノ。
”アクアポリス”は5角形。数千のハイカーボン・ワイヤーが海底のアンカーに繋がっており、スーパーコンピュータが波を予見しながらワイヤーの張力を変化させることによって人工島の動揺を予見制御している。本土とはシーチューブで繋がれているが、荒天時は交通が遮断され、シータクシーを利用する。
島内に映画館、プラネタリウム、植物園があり、交通網としてトラムラインとグライドラインがある。ひいらぎ区(小学校、海岸公園)、ふよう区、みもざ区(担任の村井先生が住んでいる)、よいまち区(タイチ、カンナの家がある)、いぬまき区の5区および人工島の中央の管制区に分かれている。
向かいのQ市は、新繁華街、Q市立スーパー・サイエンス・スクール(SSS:トリプルズ、中高一貫校)、チャイナタウン、Q龍などがある。
エンプティ空虚者、ペール希薄者、ルーラ憑依体(主君/支配者)、PP(人格希薄化、パーソナリティペーリング)、怪物化(モンスタレーション)、統治府、量子コンピュータArta-Computing Engine、牛鬼のメッセンジャー”濡女”
- (登場人物)
- ・タイチ/立花太一:ひいらぎ区の小学校からSSSに進学。美術部所属。姉タエは保険福祉事務所に勤務。父は重化学工業会社のエンジニアで、空虚点の時に死亡。
・加土カンナ:タイチの幼馴染。父親が新聞記者。空虚後10年の牛鬼目撃後、イジメで引きこもりになる。
・サイト:エンプティ?
・J:女、建築設計、白髪、道摩法師の末裔で直系。アクアポリスの守護者で設計者、秦ハンナ。融合型のペール
・五桝目剛一:男、国土保安院地質学研究所長
・ジギー/鹿垣:Z、ズィー
・ナオト/中嶋尚人:タイチのSSSでの同級生。
・ジロ:
・サクラ/佐倉沙耶:タイチの美術部での後輩。高1、退学。
・タナカタカコ:喫茶あみんのウェイトレス。野球部キャプテンの弟を持つ。
- (年表)
- 空虚前20年:大水没でQ市は陸地の4割を失う
=>津原泰水>アクアポリスQ
空虚前19年:ハンナの設計によりアクアポリス着工
空虚前13年:Q市の復興事業が開始
空虚前12年:ハンナが投身自殺を図る。
空拠点:大きな隕石が地球に堕ちてきてどこかに消え、鴉や数種の昆虫が大量発生。モンスタレーションによって日本国内を妖怪変化が跋扈するようになり、多国籍軍が日本に派遣、日本政府に代わって統治府が日本を統治するようになる。科学の複数の分野で多数のパラダイム・シフトが生じる。
空虚後2年:ハンナが目覚め、殺傷事件を起こす。
空虚後3年:SSSの設立が相次ぐ
空虚後5年:モンスタレーションが急速に鎮まる。
空虚後10年:カンナ、牛鬼を目撃。タイチ12歳(小6)、サイトと会う
空虚後15年:タイチ17歳
=>憑依都市プロジェクト
- ●「ケロロ軍曹 深海のプリンセスであります!」(2007、原作:吉崎観音、著:伊豆平成、角川書店)
- 2007年春休み劇場公開映画http://www.keroro-movie.net/のノヴェライズ版。昨年の「ポケモンレンジャーと蒼海の王子マナフィ」に引き続き、劇場公開の人気アニメが相次いで海モノとなった。といっても、子供に大人気の「ポケモン」に比べて、「ケロロ軍曹」はオタク層を中心に社会的現象化しているという違いがある。
まずは「ケロロ軍曹」とはなにか? ケロン星から地球にやってきたカエル似の宇宙人たちによる地球侵略物語である。コミックスとTVアニメが連載中/放映中。今回は2度目の劇場映画化。
へっぽこ隊長のケロロ軍曹、軍人の中の軍人を自負するギロロ伍長、陰気な天才エンジニアのクルル曹長、優等生で忍びに長けたドロロ兵長、”タマインパクト”という必殺エネルギー弾を口から発射できるタママ二等兵からなる小隊。
侵略を開始したとたん、夏美と冬樹の姉弟の住む日向家であっさり捕虜になり、なぜか居候することとなる。といっても弱いわけじゃなく、ケロボールという多機能最終兵器を持っていたり、さまざまなスーパーメカを手近な家電製品で作り上げる技術力もある。潜水艇登場作品と地底車登場作品がそれぞれ1つづつある。
詳しくはWikipediaを参照のこと。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%AD%E3%83%AD%E8%BB%8D%E6%9B%B9今回の作品のあらすじですが、貨物船を襲おうとする巨大な超古代侵略兵器、キルル(二代目)が、マールとメール王子という小さな謎の宇宙人?によってあっさり消滅させられてしまう。
一方、冬樹の同級生で西澤財閥の令嬢桃華の調査隊が、南太平洋で青いタツノオトシゴを発見する。その正体を探るため、ケロロらは財閥の巨大空母で南太平洋に出かける。
そこでメール王子が夏美をみそめ、巨大カニロボットで海中に連れ去る。その先は深海のドーム状の空間。そこにメアボールというケロボール似の力を使って、夏美が懐かしく思う町を作り出す。メールらは夏美をプリンセスに迎え、メアボールで海面を上昇させて陸地をすべて海中に沈め、自分たちに適した星に改造しようというのだ。
ケロロらは夏美を奪還するため、潜水艦ロードランジャーで海底ドームに突入するが・・・・。
巨大ヤドカリ、巨大イカ、巨大ヒトデロボットも登場。
- ●「復活のヴェヌス−ヴェヌスの秘録4」(2007、タリス・リー、産業編集センター)
- 水の都ヴェネチアのパラレル・ワールドであるヴェヌスを舞台とした「ヴェヌスの秘録」4部作の最終話。
=>http://www.shc.co.jp/book/guide/index.html第三話まではルネッサンス時代から18世紀までだが、最終話になって時代が18世紀から未来に飛び、海底に沈んだヴェヌスが、巨大コンピュータCXに制御されたマグナ・オプテックス製のエア・ドームに覆われて18世紀の姿のままに復元される。
海上から海底ドームまではサブヴェネリンというドーム状の船で往来する。かつてのヴェヌスの血縁者がドーム都市に住む有資格者として各地からぞくぞくと集まるが、そこでは古代ローマ時代の女剣闘士と、17世紀の作曲家を当時の記憶を持ったまま現在に蘇らせるプロジェクトが進行している。
・・・と、ここまではSFなんですが、これも読んでいただくしかないかと。耽美な世界に浸ってください。
*ユーラ:ガリア人の女剣闘士、<炎のユーラ>、マルクス・リビニウス・ユールスの奴隷
シャーキン:錬金術師
*パエトー:紀元1世紀、古代ローマ時代のエチオピアの剣闘士
シムーン:ピカロの母
クローディオ・デル・ネーロ:17世紀の音楽家。
フロイド:アメリカ人、考古学者
サブヴェネリン・ステーション
ヴィオルノ・ヴォッテ
=>海上都市(菊竹清訓建築設計事務所)