■火星・惑星改造・地球外生命探査

 火星その他の太陽系惑星・衛星とテラ・フォーミング(惑星改造)や地球外生命をテーマにした小説、映画、ゲーム、歌を発掘するサイト。

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2008年4月6日更新

ガイア仮説へのショートカット
星野之宣へのショートカット
キム・スタンレイ・ロビンスンへのショートカット
ブルース・スターリングへのショートカット
都築由浩へのショートカット

●「火星夜想曲」(イアン・マクドナルド)
 ローカス賞受賞。火星環境を700年にわたりテラフォーミングし続けてきた機会が発見される。

●「火星年代記」(1950,1956, レイ・ブラッドベリ)
 人間の持ち込んだ病原菌によって火星人が絶滅。

●「火星人ゴーホーム」(フレドリック・ブラウン)
 身長1m弱の緑色の火星人。

●「赤い惑星への航海」(1990、テリー・ビッスン、ハヤカワ文庫SF、1995)
 作品中、何箇所かにアーサー・C・クラークの作品のオマージュが込められている。
 核推進の火星船〈メアリー・ポピンズ〉は、アシューラ計画のもと、US=CCCP共同火星飛行のために建造されるが、大恐慌で20年前にプロジェクトが放棄され、完成状態で核廃棄ベルト/シルクウッド・ベルト/トゥエンティ・ファイヴ・ハンドレッド・マイル島の陰に隠されていた。
 全長1,712.5mのプラスチック船体、船首に3本の煙草型シリンダーと居住モジュールが背骨のような船体を取り巻く。居住モジュールの前後にはブリッジと後部(南)観測室がある。直径100mのクーリー防止型遮蔽板(船尾エンジン熱シールド)の後に、大宇(デェウー)440 II型反応炉チューブと2基の噴射用小型膨張タンクを備えた燃焼室。半トンたらずの水が光速の4%弱の速度で噴射される。建造費60億ドル。
 8ヶ月後に金星でフライ・バイした後に火星へ。4ヵ月後に減速。フォボスとともに周回する軌道にいる着陸船〈コンスタンチン・ツィオルコフスキー〉に乗り移って、投下式固体燃料ロケットと直径20mの熱シールドで軌道離脱し、滑空して(ポーランド式階段失速)着陸する。主翼の前縁は揚力増加スロット(レシュノ、ポーランド式飛翔スロット)が付いている。主翼と胴体とはI字→X字→十字にと取り付け角が変わる。
 主翼は太陽集光装置になっていて、帰りはF1ロケットダイン・エンジンで垂直離陸する。離陸用のディーゼル・ナンバー2燃料は先に着陸している〈スパイロ・アグニュー〉と〈ユーリ・ガガーリン〉の燃料と液体酸素を用る。復路18ヶ月。
〈回春睡眠〉冬眠誘発血清(アシューラHT血清)、デモゴーゴン(手持ち式デジタル・ヴィデオ=イメージ・シンセサイザー)
(乗組員)
バース:57歳。
ナターシャ・アリョーシャ・カチリーナ・イワノフナ・キーロワ:女性船長、41歳。
サンディエタ・シンケ・ジェフリーズ:なぜかボーンズと呼ばれる。三等航海士、医療士官、黒人。
ルイス・グラマー:
グリーティングス・ブラザー・バッファロー・ジェントリー:密航者の少女。
ケアリー・フォンダ=フォックス四世:男優
ビヴァリー・グレン:女優
エイハブ:ジェフリーズが持ち込んだ猫
マークスン:ペルシダー・ピクチャーズのプロデューサ
スィーニィー:飛行管制室

●「火星航路SOS」()
 

●「火星人が来た日の翌日」()
 

●「火星人の方法」()
 

●「火星のオデッセイ」(1934、スタンリイ・G・ワインボーム)
 

●「火星の戦士」()
 

●「火星のタイム・スリップ」(フィリップ・K・ディック)
 

●「火星のプリンセス」()
 

●「昔、火星のあった場所」(北野勇作)
 

●「火星鉄道一九?(マーシャン・ライルロード)」()
 

●「マーズ・アタック」()
 

●「マーズ・ホテルから生中継で」()
 

●「伝道の書に捧げる薔薇」(ロジャー・ゼラズニイ)
 

●「宇宙パイロット」(1917、ゲオルギー・グレーウィッチ、SF世界の名作1967/SFこども図書館1976)
 褐色、むしろさらに小さくて、惑星なのだが自力で熱を発する星(「赤外線星」って呼称していたような記憶が)。距離は7光日(だったと思う)、行ってみたら二重惑星で20度くらいの星らしいという観測はマイナス10度と30度くらいの2つの赤外線星を混同したものだった。そこでもうひとつの暖かい惑星に行くのだが・・・・。
 くだんの赤外線星、巨大な惑星のはずなのになぜか重力が地球とほぼ同じらしい描写だった記憶が。「宇宙にロマンがあるって?。そんなことをいったやつの腕、おしょぺってやりたいよ!!」という名セリフがあったような。
 子供向けにアレンジされていましたが、巻末の内容からするともともとは大人向けのSFで、続編というか同じ世界の未来を描いた本がある様子でした(ただし舞台は太陽系らしい)。(by 北村さん)
=>SFこども図書館
=>Nichibotsu-Heimon

●『竜座の暗黒星』(Infra Drakona ゲオルギー・グレーヴィチ、ハヤカワSFシリーズ「現代ソビエトSF短編集 2」に収録、A & B・ストルガツキー兄弟編纂、西本昭治翻訳、1966/1/15)
 惑星の内部熱源で生活する生命についてのごく初期のSF。
 現在で言うところの「褐色星」の表面海洋底の生命を扱ったコンタクトものですね。
 このアンソロジーには他にも以下の作品を収録。
・「カニが島を行く」 Kraby Idut Po Ostrovu アナトリイ・ドニェプロフ(A. Dneprov):孤島をフィールドとした人工生命もの
・「さすらいの旅をつづける者たちについて」 Ostranstvujusccih I Puteshestvujuscih A & A・ストルガツキー(A & B Strugatskij):非2001年型、非ソラリス型の、しかし、コミュニケーション不能型のコンタクトSFの名作。(by 永瀬唯さん)

ハインライン作品
・『レッドプラネット』(火星)
・『ガニメデの少年』(木星の衛星)
・『栄光の星のもとに』(金星)
・『宇宙の呼び声』(火星)
・『太陽系帝国の危機/ダブル・スター』(火星)
・『ポディの火星旅行/天翔(あまかけ)る少女』(火星と金星)

●アーサー・C・クラーク作品
・『火星の砂』(1952、早川書房)
 まだ、火星表面が酸化鉄で覆われていると思われていた頃の作品。フォボスの太陽化、火星植物の品種改良と火星動物による植樹によって大気中の酸素を増やす。
・『2001年宇宙の旅』(1968、月、木星、土星、ヤペタス)
・『2010年宇宙の旅』(1982、木星のノヴァ化”ルシファー”、イオ、エウロパ)
・『2061年宇宙の旅』(エウロパ、ハレー彗星)
・『3001年終局への旅』(1997、金星の惑星改造、エウロパ、ガニメデの惑星改造)

●「ジュニア」("Junior"、1956、Robert Abernathy、『SFベスト・オブ・ザ・ベスト』(創元SF文庫)上巻に収録)
 海に住む親子3人が主要登場人物で、ポリプ期の息子は自由に海中を泳ぎ回るが、両親は海底に根付いて動けない。父親は、いずれ息子が大人になって住居を作り、自分たちと同様にそこに根を下ろすことを期待している。やがて息子の身体に変化が現れ‥‥、という話。短編です。(by うっちさん)

●「ソラリスの陽のもとに」(1961、ハヤカワ文庫SF)/「惑星ソラリス」(1972、ソ連映画)/「ソラリス」(2003、米映画)西村屋選
 星雲賞受賞。水がめ座のアルファ星の方向、赤と青の二重星を周回するソラリスは予想に反して安定した軌道を周回していた。ソラリスの大気には酸素が欠けており、その大部分は有機物からなる血のように赤い海で覆われていた。ポリテリウム型メタモルファ綱シンチタリウム目の深さ数キロメートル、重さ170億トンもの1個の生命。

ソラリス論文:ヒュージェイス、エグル「ソラリスの歴史」、「ソラリス年鑑」、ゲーゼ「ソラリス研究の十年」、オットン・ラビンツェル「小アポクリフォス」、グラビンスキー「(ソラリス仮説)便覧」

ソラリス論:<ホメオスタシスを備えた海>(チビット=ビッタの仮説)、<生物プラズマ論>(フランク)、<ゼリー状の機械>(マケソン)、<意識を持っている海>(ドュ・ハートル)、<数学機械>(フェルモントの仮説)、<原形質(プラズマ)的機械>、<電気ウナギの遠い親戚>、<考える海>、<前生物学的群系>、<天才的な頭脳をもつ海>、<重力調整ゼリー>、<宇宙の賢者>、<悪魔の海>、<理性的怪物>、<コロイド機械説>

擬態:<上げ潮>、<樹状山塊>、<超擬態>、<巨大きのこ>、<休日>、<脈>、<活動>、<爆発>、<存在論的自己変態>、<創造意欲の高揚>、<形式の抽象>、<単独の製品>、<体操>、<手足>、<脊柱形>、<対象物>、<超長物>、<成熟擬態>、<急変性形態>、<月足らずの擬態>、<峡谷の絶壁>、<錦蛇の胴体>、<骨格状隆起>

ソラリス探査の歴史:
135年前:ソラリスの発見
95年前:周回軌道の不自然さの判明
91年前:オッテンシュルド<ラオコン号>探検隊による探査
81年前:10年間の観測により軌道の不自然さを証明
78年前:シャナハン探検隊による探査 77年前:18ヶ月の観測により、海が軌道を安定させていることを証明
10年前:ハリーが自殺

 2003、映画「ソラリス」は、主演ジョージ・クルーニーとナターシャ・マケルホーン。

●「トラブル・タイド」("Trouble Tide"、1965、ジェイムズ・H・シュミッツ、短編集『ライオン・ルース』に収録、青心社)New
 海洋惑星ナンディ・クラインを舞台とする海洋冒険SFらしい。by 木戸英判さんジェイムズ・H・シュミッツ

●「ウェラデイの天気」(1969、アン・マキャフリィ、『塔のなかの姫君』に収録、ハヤカワSF)
 ほとんどが海で覆われ、突発的にマッハ嵐と呼ばれる大暴風が吹き荒れる惑星ウェラディ。この星では、繰り返し蔓延する風土病グレイ・フェージの特効薬である放射性ヨードを産する。但し、それは惑星の海に住む鯨から抽出されるものだった。鯨も絞られ過ぎれば死んでしまう、厳重に管理が必要なシロモノだった。
 ヨードを採集するフィシュッマンたちは、過酷な自然とヨードを狙う海賊との戦いを続けていた。惑星に赴任してきた役人の陰謀も絡む、異世界の海のサスペンス。(by sayalautさん)

●「木星プロジェクト」(1975, グレゴリイ・ベンフォード)西村屋選グレゴリイ・ベンフォード

●「ハローサマー、グッドバイ」(1975、マイクル・コニイ、サンリオSF文庫)New
 極寒の惑星に住むアンドロイドたちの物語(といっても、寒さにために狂ったりするのでどの辺がアンドロイドなのか、よく判りません)。少年ドローブが、両親と休暇を過ごすためにやって来た土地は、役人である父の仕事絡みのものだった。少年はそこで、ブラウンアイズという少女と出会い、恋におちる。
 小型船で血のように赤い海に出発した少年らは、恐ろしいアイス・デビル(青い腕を広げて餌食を水中に引きずり込み結晶化する)やグルーム・ライダー、絹の毛皮をもつローリンに遭遇する。そんな冒険とは裏腹に、この惑星では巨大な陰謀が進行していた。それは、この惑星と巨大惑星そして太陽を含む系と関連しあっていた。
 この作品を読んだ印象は海洋SFではなく、訳者の感想と同様にサリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」でした。ただ、読後の虚無感が、大きな自然の営みに起因していたので、本ジャンルに加えています。(by sayalautさん)
=>書評
=>書評

絶版本を投票で復刊!

●「葬送船団」(1976、週刊少年ジャンプ、JUMP SUPER AGE『はるかなる朝』に収録)=星野之宣

●「マーシャン・インカ」("The Martian Inca"、1977、イアン・ワトスン、サンリオSF文庫)
 アンデスの山岳地帯に、火星の土壌を乗せたソ連の探査衛星が落ちる。火星の砂に媒介される形でインディオたちは病に落ちる。一方、アメリカの宇宙飛行士たちはテラフォーミングのために、永久凍土を融かしに、火星に降り立っていた・・・。 by 木戸英判さんイアン・ワトスン

●「生きている海」(1977、石原藤夫、ハヤカワ文庫JA)
 重力子宇宙船<ポセイドーン号>が銀が第三渦状枝で、半径125万mの氷層の星を発見。探査艇<トリトーン>で氷中を掘り進むうちに、パルス的電場に反応することを発見。数千年後の地球では、海洋の海水を衛星にして、大洋のほとんどを緑化した世界に・・・。地球科学的な内容はない。

巨人シリーズ(ジェームズ・P・ホーガン)西村屋選
・「星を継ぐもの」(1977、ジェームズ・P・ホーガン、創元推理文庫)星雲賞受賞
・「優しいガニメデの巨人」(1978、ジェームズ・P・ホーガン、創元推理文庫)
・「巨人たちの星」(1981、ジェームズ・P・ホーガン、創元推理文庫)
・「内なる宇宙」(1991、ジェームズ・P・ホーガン、創元SF文庫)
 宇宙物ではあるが、生物進化と環境変動のテーマがふんだんに登場する。

●「ロシュワールド」(1984、ロバート・L・フォワード、ハヤカワ文庫SF)西村屋選
 太陽系から5.9光年の距離にある赤色矮星「バーナード星」。その周りを二重惑星(超近接した連星)「ロシュワールド」と巨大惑星「ガルガンチュア」が公転している。
 水星周辺に配置された1000基のレーザービームで駆動される直径300kmのライトセール宇宙船<プレメテウス号>は、40年をかけてバーナード星系に到達。冷凍睡眠ではなく寿命延長薬で代謝を1/4に遅らせる方法が用いられる。
 連星「ロシュワールド」は土星の惑星タイタンのサイズの2つの天体「オー・ローブ」と「ロシュ・ローブ」が6時間の周期で互いに公転する世界。わずか80kmしか離れていない両天体は、わずかな質量の違いにより「オー・ローブ」だけが水とアンモニアの低温混合物からなる海洋を持つ。そこには『フラウウェン』と名付けられた無定形の知的生命が浮遊していた・・・。

 惑星表面探査航空機である<マジック・ドラゴンフライ号>が『フラウウェン』たちによって50気圧の圧力に耐えて海中に引き込まれ、水とアンモニアが温度と圧力によりさまざまな形態をとる世界が描写される。乗員の中でも、シャトルの伝説的操縦士で2002年にミス・ケベックにも選ばれたアリエル・トルードーが魅力いっぱい。

●「Return to Rochewould」(ロバート・L・フォワード、娘さんのジュリー・F・フラーとの共著、未翻訳)
 「ロシュワールド」の続編。

●「Ocean Under the Ice」(1994、未翻訳、ロバート・L・フォワードと奥さんのマーシャ・D・フォワードとの共著)
 「ロッシュ・ワールド」の続々編。
 第3作の本書ではいつの間にかフラウエンの子供3人が人類の恒星間宇宙船に乗り込んでいる。
 「ロッシュ・ワールド」は、太陽の近くと巨大ガス惑星"ガーガンチュア"の近くを通る楕円軌道を周回しているが、今回はガーガンチュアを周回する氷衛星"ズールー"が舞台。
 このズールーの特徴は周期的/間欠的に熱水が大気〜大気圏外に噴出するホットスポットが各所にあることで、そのタイミングと強さが太陽(バーナード星)、ガーガンチュア、他の衛星との並び方に依存していて、さらに地球の"Lunar reproduction cycle"(満月の時の生殖活動)のようにズールーの生態系にも関係あるらしい。
 2種類の知的生物がいて、ところがその生殖活動が一切分からない。その謎解きが本 作品のメイン。

・アイスラグ(氷絨毯):間欠泉周辺の氷上で生活する光合成する絨毯状生物。科学 と音楽も嗜む文化的生物。氷上にはなぜかこの一種類の生物しか存在しない。

・シーラシャーク:シーラカンスとサメに似ている。海底の間欠熱水噴出孔付近に生 息。言語も扱うが粗野な性格。

●『スキズマトリックス』(1985、ブルース・スターリング、ハヤカワ文庫SF)西村屋特選!ブルース・スターリング

●「火星の虹」(1991、ロバート・L・フォワード、ハヤカワ文庫SF)
 残虐な将軍アレクサンダーと、リベラルな科学者のガスの双子を主人公として、火星の独立、火星生物の発見、テラフォーミング、地球の宗教専制政治などが絡み合ったハードSF。クセが強いが後半は面白い。
 作者はハインラインの大ファンであるらしく、火星独立運動を決意した際、「月は無慈悲な夜の女王」を熟読するようにと奨める場面がある。

●マーズ三部作(キム・スタンリー・ロビンスン)西村屋選
・「レッド・マーズ」(1993、キム・スタンリー・ロビンスン、創元SF文庫)
・「グリーン・マーズ」(1994、キム・スタンリー・ロビンスン、創元SF文庫)
・「Blue Mars」(1995、キム・スタンリー・ロビンスン、Banbtam paperback)
キム・スタンリー・ロビンスン

●「マーズ・プラス」("MARS PLUS", 1994, フレデリック・ポール、トーマス・T・トーマス)
=>マーズ・プラス(堺三保さんのFandom Is A Way Of Life)

●「火星転移」(1997、グレッグ・ベア、ハヤカワ文庫SF、上下巻)
 ネビュラ賞受賞。火星への移住を開始してから100年後の2171年、火星人口は450万人に達し、政治経済は、結束集団(BM)といういくつかの企業連合(家系)によって営まれている。
 火星統一運動の中心人物であるシリア=シナイ地区の知事フリーチャイルド・ドーブルは、火星最大の大学、火星大学シナイ校(UMS)の学長キャロライン・コナーと結託し、大量放校処分を行う。制御学/管理学を学んでいたキャシーア・マジュムダーら90人の学生は、ショーン・ディキソンとグレディル・ロートンに率いられて反対運動を起こし、拘束されるが、ドーブルらの不祥事発覚により釈放される。
 その後、地球との軋轢が増大し、キャシーアは、マジュムダーBM理事のビスラス付き見習生として地球に向かうが、交渉は不調に終わる。火星に戻ったキャシーアは、ティ・サンドラ・エルズルとともに火星憲法制定と火星中央政府の設立に奔走し・・・。
 火星にかつて海が存在し、海洋生物が繁栄していた。火星が冷却して約10億年前に地殻プレート運動が停止すると海は喪失し、耐寒性のあるマザー・エコス(母生態圏)と導水橋が再び湿潤な気候システムが戻って開花するのを待っているという想定。そして、題名のとおり、とんでもない展開がある。
 冒頭の大学紛争は、ハインラインの「レッドプラネット」を思い出させる。

●「エウロパのスパイ」(1997、アリステア・レナルズ、『90年代SF傑作選』に収録、ハヤカワ文庫SF)
 エウロパの海が登場するらしい。 by 木戸英判さん

●「ブループラネット:移民ガイド(1997、ハードSF-RPG、Biohazard Games 社からFantasy Flight Games社に版権移動)=ゲーム
●「火星計画〜The Project Mars〜」(1998、Win95ゲーム、1・2・3がある。工画堂スタジオ)
 シミュレーションゲーム。SimCityの火星版?テラフォーミング・緑化も行う。2,3はストーリーがありまして、2では(恐らく)ウラシマ効果に関連した「別れ」が描かれています。(by kobagenさん)
=>火星計画(工画堂スタジオ)
=>火星計画http://na.sakura.ne.jp/~ren/melody/top.shtml">(ゆきの部屋工画堂のこべやより)

●「クリスタルサイレンス」(1999、藤崎慎吾、朝日ソノラマ)西村屋特選!藤崎慎吾のクリスタルな世界

●「ミッション・トゥ・マーズ」(2000、映画、小説版:デブラ・N・スプレーゲン、徳間文庫)
 「ショーシャンクの空に」のティム・ロビンスと「フォレスト・ガンプ」のゲイリー・シニーズの共演、「ミッション・インポシブル」のデ・パルマ監督という豪華な顔ぶれの未知との遭遇もの。
 2020年、史上初の有人ミッション、<マーズ1号>の4人が火星に到着後、1人を除いて全滅という異変が発生。マーズ2号<マーズ・リカバリー号>による救出ミッションが派遣されるが・・・。火星の人面岩(やぎさんのサイト⇒"Face on Mars"参照)がモチーフとなっているフシがある。また、<マーズ・リカバリー号>と「2001年宇宙の旅」の<ディスカバリー号>の類似性など、「2001年宇宙の旅」を思い出させるシーンが多い。

●「レッド・プラネット」(2000、映画、小説版:ピーター・テラップ、新潮文庫)西村屋選
 「マトリックス」のヒロインのキャリー=アン・モスが女性船長ケイト・ボーマン役。「ミッション・トゥ・マーズ」に比べてあまり宣伝されなかったが、作品の出来としてはこちらの方が上。
 2057年、環境破壊が進み、人類存続の危機を迎えている地球。事前に藻類の一種を火星に移植し、酸素を増加させる計画であったが、無人基地"ハブ"からの連絡が途絶えた。原因究明のため<マーズ1>が派遣されるが、太陽嵐により損傷を受け、船長だけを<マーズ1>に残してクルーたちは救命艇で火星に着陸。頼みの"ハブ"に向かうが、"ハブ"は無残に破壊されていた。酸素ボンベも破壊されており、絶望の中、クルーたちは火星大気が呼吸可能なことを知る。

●「カウボーイビバップ」(1998)/「COWBOY BEBOY 天国の扉」(2001)New
 TVアニメ全26話及び劇場公開作品「天国の扉」。月の「位相差空間ゲート」事故以降、破壊された地球には絶え間なく事故の破片が落下しており、住みにくい場所となっていた。人々はゲートを利用して太陽系の星々を地球化し、生活圏を拡大していた。それぞれの治安維持のために、犯罪者には賞金が掛けられ、それを糧とする賞金稼ぎが多数存在している・・・。
 作品世界は、概ね、このような設定になっています。テラフォーミングと雑多な文化の流入、そこに展開される犯罪や陰謀により物語が構成されているので、全く海洋作品ではありません(宇宙船は漁船みたいなデザインになってますが…)。
=>劇場アニメ『カウボーイビバップ』(AnimeFan)
=>COWBE RANCH−カウビぼくじょう(けいす さんのサイト)
=>ページまるごとカウボーイビバップ
=>カウボーイビバップ(freshEYE)

●「エウロパの龍」(1999、林譲治、SFマガジン1999年5月号、又は、ハヤカワSFシリーズJコレクション『ウロボロスの波動』に収録)=林譲治

●「祈りの海」(2000、グレッグ・イーガン、ハヤカワ文庫SF、短編集「祈りの海」収録)Newグレッグ・イーガン

●「AQUA」(2001、天野こずえ、2巻、ステンシルコミックス)/「ARIA」(2002-03、天野こずえ、4巻、BLADE COMICS)New
 かつて火星と呼ばれた惑星「AQUA」は、テラフォーミングの結果、地表部の九割以上が海に覆われる事になった。そこに生まれた街ネオ・ヴェネツィアには、アイドルともいうべき観光客専門の水先案内人(ウンディーネ)らが存在していた。AD 2301年の物語。(by sayalautさん)

 「ARIA」では上空に浮かぶ無数の巨大な気候制御装置「浮き島」にいる火災之番人(サラマンダー)が太陽光や大気を制御している。本来の火星の重力は地球の1/3だが、地重管理人(ノーム)が地中深くで重力を地球と同じ1Gに制御している。非常に重い「重力石」が火星中心部に巡らせた無数のパイプの中を高速で流れている。風追配達人(シルフ)がエアバイクで運送を請け負っている。
=>Planet AQUA'S Home Page
=>"AQUA" & "ARIA" in Mi-Ke's Room

●「火星ダーク・バラード』(2003年11月25、上田早夕里、角川春樹事務所)=上田早夕里

●「老ヴォールの惑星」(2003、小川一水、SFマガジン2003.8)=小川一水

●「有機礁」(2000、ポール・J・マコーリイ、SFマガジン2003.11)
 海王星と冥王星の軌道の外側に広がるカイバー・ベルト。その外縁にある小惑星エンキで化学独立栄養真空有機体の加速進化の実験が行われる。80年後、再発見されたエンキのティグリス断層の最深部で真空有機体が勝手気ままに増殖していることが発見された。硫黄や2価の鉄が酸化する際のエネルギーを使って単純な炭素化合物を有機化合物に変化させていたのだ。
 科学者グループはなぜこのような多様性がもたらされたかを解明した。真空中を漂う何百万もの嚢胞が積み荷の遺伝子を宿主の細胞に注入し、やがては寄生体が宿主の細胞そのものを乗っ取ってしまうのだ。このことが判明して科学者グループは有機礁を死滅させようとするが・・・。

●「レディ*スクウォッター3−雷雲のライフライン」(2003、都築由浩、電撃文庫)=都築由浩

●「絢爛舞踏祭 ザ・マーズ・デイブレイク」(SCEI / KenRan Project./漫画:田口央斗、マガジンZKC、全2巻)
 2004年4月よりテレビ東京系 毎週木曜18時30分〜放送中。
 テラフォーミングでオリンポス山といくつかの島を残して氷と海に覆われた火星が舞台。人々は”都市船”という巨大潜水艦に居住している。地球にとって火星の水は貴重なエネルギー源となっていた。汎銀河大戦が終結して火星は空前の不況。独立運動が活発化し、海賊も増えていく。水中ではRB(ラウンド・バックラー)というモビルスーツが活躍している。
 生まれた時から神の石のペンダントが首に掛かっていた主人公グラム・リバー。海賊潜水艦<夜明けの船>の襲撃に巻き込まれて海中に引き込まれるが、神の石が引き寄せた謎のRB<希望号>に乗り込んで助かる。<夜明けの船>の一員となったグラム。一方、幼馴染のベスは地球を支配するローレン家の養女となり、地球軍海賊討伐隊のRBパイロット、ベステモーナ少尉として火星に戻ってきた。
 豪華客船でのパーティーで地球大統領の孫娘エノラ・タフトは、過激派海賊にさらわれようとするところをグラムに助けられ、自ら<夜明けの船>の一員となる。<夜明けの船>にはこの他、エリザベス船長、RB<士翼号>のパイロット死神ヤガミ、副長エステル、液体スーツに搭乗する高知能イルカのポイポイダーがいる。敵役はキュベルネス。
<夜明けの船>:全長230m、全幅40m、基準排水量6万トン。シュモクザメ型。ラウンド・バックラーRB4機搭載。水中モビルスーツのアイデアは、「海洋戦闘ダイバード」の流れを汲むのだろうか?
=>公式サイトアフレコPlayStation2版

●「タフの方舟 1禍つ星」/「タフの方舟 2天の果実」(1986, ジョージ・R・R・マーティン、ハヤカワ文庫SF, 2005/4/30-5/31)
 ポンコツ宇宙船<良い品をお安くお分けする豊饒の角>号の船長であるハヴィランド・タフは、ボロい商売には縁のない人畜無害、猫好き、菜食主義で美食家の大男。どういうわけか戦略ゲームにはやたらと強いくせに、この半年ほどは仕事にあぶれて立ち往生している。
 この主人公が、あるいきさつ(それ自身、『禍つ星』でかなり読み応えがあるが省略)の末に千年前に建造された全長30kmの<方舟>号を手に入れた。これは古代の地球連邦帝国環境工学兵団が持っていた生物戦争用の胚種船であり、その巨大な船内にはあらゆる生物の細胞ライブラリがあり、時間歪曲空間の中でいかなる凶悪な生物をも自由に創り出すことができる。
 この船を巧妙な手段で手に入れたタフは、商人を廃業し、環境エンジニアとしての商売を始める。いろんな困難な事情を持った惑星を訪問し、そこに適した生物を胚種して問題を解決し、報酬を売るという商売である。

 あるいきさつに戻ると、強欲な5人がタフの船を雇い、ついに伝説の<方舟>号を発見するが、防御システムが作動し、致死性の病原菌が<方舟>号の船内に散布され、さらに"襟巻きドラキュラ"、"地獄の仔猫"、"歩く蜘蛛の巣"、"土ころび"、"ティラノザウルス・レックス"といった恐ろしい生物兵器が目覚める・・・。

 そこからどうやってタフが<方舟>号を手に入れることになるかは省略して、その後、最初に訪れた惑星ス=ウスラム(人口390億人)。<方舟>号の修理・改造のためだ。タフはポートマスターで<かあさん蜘蛛>とも<鋼鉄の後家蜘蛛>とも呼ばれている女性トリー・ミューンと取引をする。
 この星は生命礼賛の宗教のもと高い出生率の一方、何世紀も前に他の星系に進出することを封じられ、科学技術の振興によって乗り越えてきた。しかしその努力も限界に達し、大飢饉まであと27標準年であることが判明。しかも産児制限は不可能という。
 タフは<方舟>号の修理・改造費の長期ローンと引き換えに、この問題の解決を引き受けるが・・・。

 こういうような感じでいくつかエピソードがあるんですが、そのうちの一つに海洋モンスターが登場します。小さな大陸ニュー・アトランティス(百万人)と1万7千の小さな島のある多島海からなる惑星ナモール(人口4百万人)。入植してから100年の歴史を持つこの惑星で、6年前から凶暴なモンスターが島々を襲い始める。

 最初に出現したのは、歯のある吸盤がある20本の触手(その一つ一つの先端に目がある)を持つクラゲとタコが一緒になったような巨大海洋モンスター<ナモールの艨艟>。そのうちに、体内発電で水を電気分解し、水素で浮遊する<風船爆弾>が空を制圧し、さらには、硬い甲羅を持つ<多脚戦車>が陸上までも襲う。タフはは入植して100標準年にもなるこの星で6標準年足らずでこれらまったく未知の生物が出現したことに疑問を持つ・・・。

 ・プロローグ
 海のない惑星フロ=ブラナには<禍(まが)つ星>が天空で輝く。滑空生物の"飛蜴"(ひえき)、ごつい四肢を持つ"闇の狩人"が原住生物。
 ・『禍つ星』
 ヴィルカキス星の"襟巻きドラキュラ"、アバトワール星の"地獄の仔猫"、ジェイドンII星の"歩く蜘蛛の巣"、命名記録のない星の"土ころび"、地球絶滅種の"ティラノザウルス・レックス"が登場する。
 ・『パンと魚』
 100%食べられるハイブリッド穀物"万頃穀(ばんけいこく)"、ハイパーワーム、共生体、プランクトン<ネプチューンのショール>、寄生性食用蔓植物、雪小麦、トンネル芋。
(従来種:ナノ小麦、ネオグラス、マルチ米)
 ・『守護者』
 シースター島(4万人)、リトル・アクエリアス島(1万2千人)、ダンシング・ソイスターズ島(同規模)、サンライズ諸島、ブロークン・ハンド諸島、ボリーン島、キャッスル・ドーン島、インディゴ・ビーチ島、ロバドゥーン島
 壺牡蠣、カメレオン貝、お辞儀フレディ、軍刀魚、<ナモールの軍船>
 オールド・ポセイドン星の血吸いウツボ、ネッシー、斬鉄藻、アクエリアス星の黒餮魚、赤餮魚、毛長パピー、<死美人>、ジェイミソンズ・ワールド星の潮干竜、軍艦蟻、虹色蛟、オールドアース星の頬白鮫、鬼梭魚(バラクーダ)、大王烏賊、鯱、リッサドール星の灰色クラーケン、アンス星の青色クラーケン、ノーボーン星の大海母、ダロニア星の鞭蜘蛛、キャサデイ星の<血染め網>、ダーム・テュリアン星の要塞鯤、ガリバー星の擬鯨、、フルーンII星のグリンダ、アヴァロン星の瘤鮫、アナンダ星の寄生生物シースニ、デルドレー星の群泳蜂、鞭尾マンタ、薄刃茜、嘲り鳥、_鵬、<啜り泣き囁く浮流草>、針万本
 ・『タフ再臨』
 『パンと魚』の5標準年後。大飢饉まであと18年。
 ・『魔獣売ります』
 ・『わが名はモーゼ』
 ・『天の果実』
 『タフ再臨』の5標準年後。トリー・ミューンは総相となっている。大飢饉まであと12年。。聖糧(マナ)

●「ゼウスの檻」(2004, 上田早夕里、角川春樹事務所)=上田早夕里

●「火星縦断」(2000、ジェフリー・A・ランディス、ハヤカワ文庫SF、2006)
 著者はNASAの現役研究者でありながら、SF作家としてもネビュラ賞とヒューゴー賞、ローカス賞を受賞している本格派。火星上で帰還用の燃料を製造する方式の有人火星探査に関する物語。

   2020年、液体水素を満載した米国の無人の燃料プラント船〈ユリシーズ〉が北半球のアキダリア平原に到着し、火星の薄い大気から液体酸素を作り始める。2年後に到着する有人宇宙船〈アガメムノン〉の乗組員7名は、燃料満タンとなった〈ユリシーズ〉で帰還することになる。
 ところがロシアのエンジニアたちが亡命した南米の経済大国ブラジルは、2020年にいきなり有人宇宙船〈ジェズス・ドゥ・スル〉を火星の北極冠に着陸させてしまう。こちらは氷を電気分解し、できた水素と酸素からメタンと過酸化水素に変えて帰還用の燃料とするプラントを自ら備えていた。ところが2人の宇宙飛行士はさまざまな活動を行っているうちに相次いで倒れてしまう。

 2年遅れで火星に到着した米国の有人宇宙船〈アガメムノン〉は7ヶ月の飛行期間中からある菌の増殖に悩まされ、電気系統にまで菌による腐食が広がりはじめていた。到着早々に〈ユリシーズ〉で離陸し、燃料をぎりぎりまで使い、金星でスイングバイして帰還時期を1年短縮しようとしたが、金星通過時にロケットを点火した際に回路のショートで爆発してしまう。
 〈ユリシーズ〉と同時に打ち上げられたバックアップ用の無人の燃料プラント船〈ダルシネアン〉は、2022年に南半球フェリス・ドルサに着陸して次の探検隊のために燃料を製造していた。しかし、米国の経済困難のため、2年後という当初の想定よりも大幅に遅れた6年半後の2028年、6人乗りの〈ドン・キホーテ〉が着陸する。ところが、帰還船となるはずの〈ダルシネアン〉で事故が発生し、1人が死亡し、帰還用燃料がすべて失われてしまう。
 5人の宇宙飛行士たちは帰還手段を求めて北への旅を開始する・・・。

 旅の中で地質学的な話がでてきます。

・ジョン・ラドコフスキー:50歳、船長、ゲットー育ち
・エストレラ・カロリーナ・コンセリュイロ:ブラジル人。地質学者。最初に火星に到着したジョアン・コンセリュイロの未亡人。官能的でかんしゃく持ち
・チャムロング・リンピゴモルチャイ:タイ人。地質学者、機械工学にも通じていて推進剤製造プラント担当
・ライアン・マーティン:カナダ人。通信士官。天才的システムエンジニア。テザーシステムの専門家
・トレヴァー・ホイットマン()21歳? クジで当選する。
・ターナ・ジャクソン:黒人、生物学者、医者、小柄で筋肉質。離婚し娘が父方に引き取られている。

●「太陽の簒奪者」(野尻抱介、ハヤカワSFシリーズ Jコレクション、2002)
 1999〜2000の短編3つを再構成して長編化したもの。
 2006年、水星から宇宙空間に何かの物質が放出されていることが、水星の太陽面通過の際に発見された。ハッブル宇宙望遠鏡で観測すると、水星表面に無数の線状構造物がはりめぐらされ、地表の鉱物が赤道を巡るマス・ドライバーで射出されていることが判明。
 やがて水星の軌道の内側に、太陽を取り巻く直径8千万kmもの巨大なリングが出現する。それは徐々に幅を広げ、日射量の減少により地球は氷期の訪れとともに気候が不安定な状態に突入し、毎日6万人が餓死する危機的状況に・・・。

 リングを破壊しようとしてもたちまち修復されてしまい、水星に接近しようにもガンマー線レーザー(グレーザー砲)に阻まれてしまう。2018年、リング上の一点に木星サイズの暗斑が出現する。〈島〉と呼ばれたそれは建造者の母星との通信アンテナを思わせたが、やはりそこもグレーザー砲で守られていた。
 2022年、ついに有人原子力宇宙船がリングに接近する。グレーザー砲発射後にエネルギーが充填される間に、〈島〉に接近した彼らは、そこで〈島〉の真の役割を知る。

 それは・・・、と書いてしまうと、ネタバレになるし、これを書かないと、本書の一番肝心なところにまったく触れることができないし・・・。
 つまりは恒星間飛行できるほどに進化した知的存在とは何かを問う、なかなかの力作です。

 ちょっと引っかかったのは、リングによって50年後に年間日射量が10%減少するという設定で、「原発建設に拍車がかかった」とありますが、それじゃ逆で、それこそ石炭火力発電所にどんどん転換していくとか、海底メタンハイドレートのメタンを大気中に放出するとかそういう話も欲しいところですが、それじゃリングを破壊しにいく理由が付かないですね。


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